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ドローン飛行が鳥のブドウ被害救済となるか?ホークス・ベイでの実証実験
ブドウの天敵ともいえる鳥が何種類か存在する。鳥の中には、ブドウというブドウを全てつついてしまうのもいれば、部分的に突っつくだけの鳥もいる。その結果、菌類やバクテリアが繁殖し、最終的にはブドウが腐ってしてしまう。通常こういった鳥災害の防御にはかなりのコストがかかる。例えば、苗をネットで防御したり、鳥用のガス爆竹銃を持った人がブドウ畑を四輪バイクで走り回ったり、という方法だ。

そこで、イースタン・インスティチュート・テクノロジー(EIT)でブドウ栽培講師を勤めるティム・クリーグ氏、リンカーン大学のヴァレリー・サクストン氏、セカンド・サイト社のアリス・ルール氏がドローン使用の実証実験を最近行った。

「今回の実験をするきっかけとなったのは2年前のニュージーランド最大のブドウ栽培者とワイン醸造者の会議のロメオ・ブラガト会議で、オーストラリア・ワインからの研究所からの研究者の発表がきっかけとなった。ドローン使用は面白いアイディアだったので、インターネットで調べてみると、鳥退治に有効な無人航空機(UAV)がもういくつか存在していることを知った。しかし、どのUAVにも効果測定を基にした科学的根拠が存在していなかった。」

ブドウに被害を与える鳥類の大半は、臆病ではないが、おびえやすいため、これまである製品は鳥を地上から脅すものばかりだった。そこで、鳥の上から脅せるものがあったら、有効性が高まるのでは、と考えた。最初は無線制御でばたつく羽を持った羽ばたき機や鳥の天敵を模倣したものを使用しての実験をしたのだが、こういったものは、重さにもよるがドローンと異なり、強い風では操作不可能ということが判明した。実験で使用されたドローンは風速30キロメートルでも操作可能であった。

こういった管理対策には、鳥が特定地に戻ってこようとする執着心を加味することが重要であることが判明された。鳥の活動時間や鳥の数もそれぞれ種類ごとに、前もって図る必要もある。また、防御する地域の地理的特徴も防御計画に織り込むことも重要である。今回の実験では、実験対象となったフェニックス・ヴィンヤードと同様の地形条件やブドウ種が栽培された地域(被験地域)との差異を計測した。一般販売されているUAVに車の警笛のような音を発するものを括り付けた四枚羽を持つUAVを、操作歴の長い人間が操作した実験となった。

その結果、被験地域となったところとの差異はかなり歴然としていた。
通常の鳥を怖がらせる手段より、全体的で42%多くの鳥を追い払った。特に実験期間にカウントされた数では全体の75%を占める、ブドウの最大級の天敵ともいえるホシムクドリとスズメはそれぞれ65%、61%減となり、タカに至っては66%減となった。

またこの実証検査からの反省点として、今後導入検討するには、下記の点を織り込むことが必要、だとクリーグ氏は挙げている。

●時間指定をせずに、ランダムなUAV飛行。
●制御地域での鳥被害のアセスメントと、ドローン導入前後の成果の比較に必要性
●鳥を驚かすのに必要なドローンが可能な稼働運動量がかなり融通の利くスケジュールであること。
●故障などの時間ロスを見越しスペア部品の常備の必要性。

結果的には、現在一般的に使用されている四輪駆動のバイクに比べ、CO2の発生は抑えられ、土壌圧縮や鉛の破片も発生せず、また銃器使用で、在来生物や人間に危害を加えることもない。

<ニュースソース>
http://www.ruralnewsgroup.co.nz/wine-grower/wg-machinery/drones-versus-birds

05.12.2016

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