NZ Wine Regions
ニュージーランドワイン地域情報
Central Otago
セントラル・オタゴ
雪に覆われた山々や澄んだ川が、渓谷の奥深いところ(1880年代のゴールド・ラッシュ地帯)に広がっているこの地域には、遠くから多くの訪問者が訪れている。
NZ Wine Regions
ぶどう栽培地域情報
2023年
地域別
ぶどう栽培面積
[総面積]
41,860 ha

地域別ぶどう栽培面積 (Ha)

マールボロ
29,654
ホークス・ベイ
4,805
セントラル・オタゴ(ワイタキ)
2,054 (52)
カンタベリー/ノース・カンタベリー
1,464
ギズボーン
1,300
ワイララパ
1,089
ネルソン
1,080
オークランド
276
ノースランド
73
ワイカト/ベイ・オブ・プレンティ
13
主要なブドウ畑のサブ・リージョンは全て近距離にあり、特有の山岳地形によって、独特な気候や地表、標高が成り立っている。
ピノ・ノワールはセントラル・オタゴにおいて評判高く、数多くのサブ・リージョンで、様々な素晴らしい表現を持つワインが作られている。また、この地域は、定評のあるアロマティックワインや、シャルドネ、ソーヴィニョン・ブランが生産されていることでも有名である。

歴史的には、ワイン作りにおいて”ふさわしいと思われる地域”としてよく知られているが(Romeo・Bragato、1895年)、この地域で最初に金メダルを受賞したのは、1881年、シドニーで行われた品評会の「ブルゴーニュ部門」である。

1950年代に核果栽培がこの地域で流行したのに続き、1970年代には、今日までその名が継承される、チャード・ファーム、リッポン、ブラック・リッジ、ギブストン・ヴァリーといったワイン生産のパイオニアが重要な基盤を築き上げた。

セントラル・オタゴは観光の拠点であり、幅広い種類の素晴らしいセラードア施設とワインツーリズムによって、訪問者を魅了している。
サブリージョン

バノックバーン
クロムウェル・ヴァレーの南端にあるカワラウ・リヴァーの南岸には、この地域で最も暖かく乾燥したヴィンヤードがある。 収穫は他のサブ・リージョンよりも1ヵ月先になる可能性があり、生産されるワインは非常に独特で複雑味を帯びている。
ギブストン
厳しい気候により慎重に土地は選択され、それによって素晴らしい強度と技巧のワインを生み出し、サブ・リージョンの個性が注目されるようになった。壮大なカワウラ渓谷に沿って、クイーンズタウンの東に位置するギズボーンは、1987年に初めて商用に瓶詰めを行なってから、進化を続けている。
最も高い位置にあるこのサブ・リージョンは、その冷涼な気候と北向きのヒルサイド・ヴィンヤードによって、近くのサブ・リージョンよりも成熟が遅く、ライトだが激しさをも持つワインを生み出している。
クロムウェル/ロウバーン/ピサ
この地域は、クロムウェルの町から北に約25km伸びるダンスタン湖の西部に位置している。 比較的温暖なサブリージョンのため、この地域のブドウから出来るワインは若干ふくよかさを持つのが特徴。霜害も比較的少ない。
ワナカ
クィーンズタウンより北に80km程離れたワナカは、その風光明媚な湖とリゾート地として有名。セントラル・オタゴ内でも若干降水量が多めだが、湖が反射する豊富な日光と霜害の少なさも享受できる。デリケートで鮮やかな果実味が特徴。
アレクサンドラ
ニュージーランドで最も南に位置するワイン産地のサブリージョン。極度に乾燥し、極端に夏は暑く、冬は寒い。昼夜の寒暖差は収穫までのブドウ栽培に影響を及ぼし、ブドウは活力があり、アロマが豊富で繊細なストラクチャーを持つ。
ベンディゴ
クロムウェルの北東に位置しており、北向きのなだらかな斜面が特徴。砂利質の土壌に非常に暑い夏の気候(日中)が特徴で、しばしばベンディゴ砂漠と呼ばれる。夜間はクリアーな気候により気温が下がる。
ワインスタイル&植樹データ
セントラル・オタゴ 品種別植樹データ (ha)
ピノ・ノワール
1,500
アロマティック品種
300
- ピノ・グリ
(210)
- リースリング
(77)
- ゲヴュルツトラミネール
(13)
シャルドネ
55
ソーヴィニョン・ブラン
42
ピノ・ノワール

この地域のフラッグシップ品種であり、今では樹齢も重ねてきた。果実味が豊富で緊張感のあるストラクチャーに、シルクのようで凝縮感のあるワインが特徴。サブ・リージョンによって特徴は異なる。

アロマティック品種

リースリングが突出して造られている。加えて、ピノ・グリやゲヴュルツトラミネールはドライからオフ・ドライのスタイルで造られている。

シャルドネ

柑橘系でミネラル感豊富な味わいが特徴。締まったストラクチャーに上品な印象がある。まだワインが若いうちは閉じた印象が強いが、開くと複雑味とエレガントさが感じられる。

ソーヴィニョン・ブラン

ミネラルや火薬の印象と共に、パイナップルやパッションフルーツなどのハーブ香ニュアンスが感じられる。線の細いストラクチャーで、際立った酸と辛口のフィニッシュ。

その他

香しく愛らしいロゼはしばしセニエ法にて造られ、食前酒に適している。また、デリケートでありながら複雑味があり、安定感のあるメトード・トラディショナルのスパークリングも非常に高い評価を得ている。

地域データ
植樹面積
1,958 ha
国内生産割合
5%
気候条件と土壌
年間平均日照時間
1,915時間(Queenstown)|2,025時間(Alexandra)
年間平均降雨量
979mm(Queenstown)|360mm(Alexandra)
気候条件

世界最南端のワイン地域であり、ニュージーランドで最も標高の高いところにある。この半大陸性気候では霜は大きな問題とはなっていないが、土地選択は重要である。長い日照時間と短くて暑い夏は、美しく、そして時に荒々しいヴィンヤードの景色を生み出す。 乾燥した秋と1年を通して低湿度であることは重要な資産であり、素晴らしい純度と複雑味を生み出すことに役立っている。

土壌

セントラル・オタゴの土壌は比較的古く、風で運ばれた黄土(泥)が氷河期に継続的に削られた碧眼の上に積もっている。 黄土層のレイヤーには、河川砂利と水侵食によって形成された砂利土壌が散りばめられている。土壌は重い質感でありながら、水はけが良い。

低い降雨量が浸出を軽減するため、ミネラルは良好なレベルに維持されるが、有機物レベルは低い。その結果、痩せている土地だがミネラルは豊富となり、さらに灌漑によってブドウの木にストレスを与え、果実の品質を最大限に引き出すのである。

これらの属性は全て、優れたワイン生産地であるテロワールのように、世界的に定評のあるセントラル・オタゴで合成され、そこから高品質のブティック・ワインが作られているのである。

過去10年間 地域別生産データ
地域別生産量(t) 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023
ノースランド 210 203 92 121 113 319 269 248 195 182
オークランド 1,392 824 1,267 934 787 1,585 1,249 1,239 1,343 709
ワイカト/ベイオブプレンティ 63 ND 18
ギズボーン 16,192 17,280 15,944 16,337 13,000 16,238 18,959 17,450 19,334 10,967
ホークス・ベイ 44,502 36,057 42,958 33,679 41,061 37,173 43,247 41,138 40,172 38,409
ワイララパ 5,743 3,559 5,049 3,822 4,592 4,390 4,472 3,131 5,363 5,528
マールボロ 329,571 233,182 323,290 302,396 313,038 305,467 343,036 269.521 414,649 393,865
ネルソン 10,494 6,777 10,028 8,540 9,120 12,370 11,572 7,804 10,867 11,472
ノース・カンタベリー 10,962 5,395 12,170 8,240 11,157 8,534 9,861 7,291 9,779 11,090
セントラル・オタゴ 10,540 8,951 9,177 8,324 11,358 11,868 8,515 10,324 12,575 11,995
ワイタキ・ヴァレー 170 41 114 23 188 210
その他 159 363 16 3 579 347 147 286 236
統計合計 429,669 312,387 420,356 382,409 404,399 398,564 441,640 358,316 514,749 484,662
ソースは全てニュージーランドワイングロワーズの統計より
単位は全てトン