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12月初旬、NZを代表するグルメ&ワイン雑誌”キュイジーン”誌恒例の年間ワイン・アワードで、5つ星を獲得したソーヴィニヨン・ブランに不正があったことが発覚し、大きな波紋を呼んでいる。
これは、同アワードの審査委員の1人であり、NZを代表するワイン評論家のマイケル・クーパー氏が、審査用に届けられたウィザー・ヒルズ・ソーヴィニヨン・ブラン2006と実際にスーパーマーケットなどで小売りされている同商品の質が違っていることを指摘したことが発端となり、これは科学的にも証明された。
ウィザー・ヒルズ取締役のブレント・モリス氏は「確かに瓶詰めした時期とブレンド内容が違う。」と不正を認め、同商品がこれまでに受賞したメダルを全て返却し、今後のコンテストには出品しないこと、そして氏が務めるニュージーランド航空ワイン・アワードの審査委員長の座を退くことを明らかにした。
「スーパーで販売されているウィザー・ヒルズ・ソーヴィニヨン・ブラン2006にはほとんどの人が満足しているのでそこまで騒ぎ立てることもないのでは?」「量産しているため、全てのボトルの質が全く同じワインを造ることなど不可能に近い。」「ニュージーランドワイン・グローワーズはもっと積極的に調査を進めるべきだ。」など賛否両論が飛び交う中、ニュージーランドワイン・グローワーズは、今後のワイン・コンテストにおける新たなガイドラインを制定することを決定した。
それには、「全ての金賞受賞候補ワインは、出品された商品と実際に小売店で販売されている同ラベルの商品が同質であることを個別に審査されなければならない。」という項目も盛り込まれる予定。
この騒動の中、ウィザー・ヒルズは消費者に対して”自分で品質を判断して欲しい。”との思いを込め、14日の国内各紙に、小売店各店舗で利用できる5ドル分のディスカウント・クーポンを掲載した。
スキャンダルを起こしたワインが、今や世界最高級である”マールボロのソーヴィニヨン・ブラン”であったことがこれだけの余波が広がった原因とされるが、それでも多くの人が「この一件でニュージーランドワインの国際的評価が下がることにはならない。」と確信している。
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