NZ Wine News
ニュージーランドワインニュース
25.05.2008
消えゆくニュージーランド・ワインの伝統

今月始め、ニュージーランド・ワイン業界最大手の一つとして世界的に知られるノビロ・ワイン・グループが、世界最大のワイン・カンパニー、コンステレーション・ニュージーランドに社名変更したことを始め、この10年でニュージーランドの多くのワイナリーやワインカンパニーが外国資本にどんどん移行し、ニュージーランド・ワインの伝統が失われつつあると嘆きの声が聞かれる。

国内ワイン業界の85%以上が外国資本であるとの概算も見られるが、ニュージーランド・ワイングロワーズはこの数字を50%未満であると否定する。
しかしながら、いずれにしても国内大手ワイン・カンパニーの多くが外国の手に渡ったことには変わりない。
一例を挙げると、モンタナはフランスの大企業、ペルノ・リカール、キム・クロフォードはノビロと同じくコンステレーション、ウィザー・ヒルズはオーストラリアのライオン・ネイサンへ、そしておなじみクラウディ・ベイは、高級ブランドを多く擁するフランスのルイ・ヴィトン・グループの傘下となっている。

今や世界の大手ワイン・グループにとって、ニュージーランド・ワインの中でも特にソーヴィニヨン・ブランは欠かせない存在となっており、ワイナリーとしても、オーナーシップを海外の会社に譲ることにより資金的にも余裕ができ、成功後のさらなるステップを踏み出すことができるというポジティブな意見も多い。

さらに大手だけではなく、中規模ワイン・カンパニーが急速に増加していることを見ても、今後ニュージーランド・ワイン産業全体における海外資本化がさらに加速することは必至と見られる。

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