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ニュージーランドワイン業界は、数億ドルもの追加関税を課されることになった。
ドナルド・トランプ米大統領は先週、ニュージーランドからの輸出品にこれまで勧告していた10%から15%に引き上げた関税を課した。
米国はニュージーランド最大のワイン輸出市場であり、その規模は年間約7億5000万ドルに上る。
ニュージーランド・ワイングロワーズのゼネラル・マネージャー、サラ・ウィルソン氏は、ヘラルド・ナウのライアン・ブリッジ氏に対し、関税発表は「非常に懸念される。本件は我が国のワイン生産者に大きな影響を与えると信じている」とウィルソン氏は語った。
「半年前の典型的なニュージーランドワインの関税は10セント程度だったが、現在は1.10ドル程度になっている。1億1200万ドルの追加関税をどこかから捻出1しなければならない」
ウィルソン氏は、これらの関税をどう吸収するかは各企業の判断になると述べた。
「言えることは、関税が大きくなればなるほどそのコストを吸収するのが難しくなるということだ」
同氏は、オーストラリア、チリ、アルゼンチンなど、ワイン産業における競合国の一部が10%というより低い関税を課されているため、ニュージーランドは関税の観点から不利な立場にあると述べた。
「今回の関税発表でわかったのは、多くの国には我が国とは異なる関税率を課しているということ。その差別化こそ真に懸念すべきである」
「ニュージーランド産ワインは高い評価を得ているため、我々は依然として有利な立場にある。ニュージーランドは際立った個性を持つワイン、サステイナブルなワインを生産することで知られている。それは今も変わらないが、関税の観点からは確かに不利な立場に置かれている」
ウィルソン氏は、関税引き上げが米国への輸出量に影響を及ぼすかどうかは判断が難しいと述べた。
「もちろんその点を注視していくが、これまでの評判が我々にとって有利に働くことを期待している」
ニュージーランド統計局によると、昨年、ニュージーランド製品の輸出先として米国は総額90億ドルで第2位だった。
貿易専門家のスティーブン・ヤコビ氏は先週ヘラルド紙に対し、10%の関税は不当だと語った。
「そしてそれは今やさらに不当なものとなっている」とヤコビ氏。
「我々は米国に対して関税をほとんど課していない」
同氏は、ニュージーランドの輸出に対する関税の影響は個々の分野によって異なると述べた。
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