NZ Wine News
ニュージーランドワインニュース
26.02.2012
ラ・ニーニャ現象で葡萄収穫に遅延

北半球で、寒波をもたらしている異常気象が、南半球のニュージーランド全土でも不安定なラ・ニーニャ気象パターンが観察されている。マールボロでは、この2-3ヶ月、熱帯地方から来る嵐と、南からの前線の影響で、曇りと不安定な天候に見舞われていた。
ニュージーランドで、もっとも陽当たりが良いといわれているマールボロの日照時間が昨年12月と今年の1月で、30年間平均の483時間から減少していることが確認された。 そのため、ブドウの収穫は、10〜14日遅れになると予想されている。
業界の機密にも関わるためワイン製造会社やブドウ栽培業者から正確は収穫量を入手するのは不可能ではあるが、今年の収穫量は例年のそれより減少するだろう、とマールボロワイン研究センターのマイク・トラウト氏は述べている。
例年だと、今ぐらいの時期にはブドウは通常はヴェレゾンを過ぎた状態(熟し始めの10日前後の期間)になるはずが、まだブドウはまだ硬い実のままで、このままで行くと収穫が30%ほどの減少が予想されると予想されている。
ハンターズ・ワインズの栽培者であるブライアン・ビッケリー氏は、異常気象の影響がどう収穫にでるかの断言は時期尚早であるとしているが、彼によるとソーヴィニヨン・ブランの収穫は例年の約20%減となるだろうと予想している。
夏のピークを過ぎたものの、マールボロは4月下旬からは通常の天候が期待できそうとも予測がある。 収穫が遅れる、ということはブドウはいつもより長く木にとどまり、良い味が育つ可能性も大との意見もあり、冷夏も利点があるのかもしれない、と言う見方もある。

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