NZ Wine News
ニュージーランドワインニュース
08.12.2013
ワイン・スペクテーター誌の2013年版 トップ100選でマールボロのピノ・ノワール快勝

アメリカの代表的なワイン・スペクテーター誌が選ぶ世界で認知度の高いワイン100選にマールボロの2本のピノ・ノワール(グレイワッキー・ピノ・ノワール2011年とアストロラーベ・ピノ・ノワール2010年が)が堂々の48位と60位に入選した。本年度の同誌の世界のトップ100選の中に選ばれたニュージーランド産ワインはこれ以外になかった。

ワイン・スペクテーター誌のトップ100選出基準は品質、価値、入手しやすさ、ワイン・スペクテーター誌がいうところの「Xファクター」の「感激」度を基にワインの順位付けがなされる。同誌の編集長曰く、「今年はこの『Xファクター』をかなり重要視し、個々のワインの個性や正統性が際立つワインを選んだ。」確かに入賞したニュージーランドワインは審査員たちの強調した健全点をかなり稼いでおり、今回の快勝は今後のマールボロ産ピノ・ノワールの好調な未来を示唆している、とも言えよう。

グレイワッキー・ワインズの創始者でワイン醸造家でもあるケヴン・ジャッド氏が長年、静かに狙っていたことが、今回の受賞で現実のものとなった。「マールボロが類まれなピノ・ノワールを作り上げるという評判を勝ち取るまでに長年かかったが、これまでの手間のかかる葡萄栽培場所の選択、優良な葡萄の系統選抜の育成、知識と経験の積み重ね、さらには非常に重要なブドウ株の歳などが融合し、その味が証明される時代がやっと到来した」とのコメントをジャッド氏は出している。

「マールボロが世界基準に匹敵するワインが生産できる土地だとの確信はずっと揺るがずに持っていた。ワイン・スペクテーター誌での入賞結果が私の確信を証明した。審査評価対象はワインがただ単に高品質で素晴らしいというだけでなく、マールボロのピノ・ノワールのたぐいまれな価値を評価してくれたことがさらなる誇りである。」

スペクテーター誌の審査員が100点満点中、グレイワッキー・ワインズのピノ・ノワール2011年物は93点、アストロラーブのピノ・ノワール2010年は92点を獲得している。両ワインとも同誌のトップ100選に2年連続入賞している。昨年、入賞したニュージーランドワインは、両方とも2011年収穫のソーヴィニヨン・ブランであった。「アストロラーベが2年連続で、しかも異なる葡萄種での入選は、弊社のワインがどの分野でも高品質であり、マールボロが冷帯気候種のブドウ生産の素晴らしい産地だと言うことを証明している」とアストロラーベの創始者・葡萄酒醸造家のサイモン・ワグホーン氏は述べている。

スペクテイター誌の試飲ノートによると、入選したワイン両方とも「ベリー味のジューシーさ」、「ペパー風味の味わい」、「しなやかな口ごたえ」を持ち「長く、口に残る仕上がり」という表現が用いられており、今後マールボロのピノ・ノワールが威厳をもったワインとしての名声が鳴り響くにつれ、こういった特徴を特化するに至るであろうとケヴィン・ジャッド氏とサイモン・ワグホーン氏は信じている

入選した2つのワインの共通点はマールボロ地域で厳選された多数の葡萄樹の個体群の葡萄栽培土地からブレンドされたワインということ。グレイワッキーのピノ・ノワール(2011年)はサザンバリーからのもので、特に多様な砂利で形成された水分の少ない黄土質の土壌をもつブランコット・ベンモールヴェン周辺の山頂で栽培された葡萄を使用している。

サイモン・ワグホーン氏が取り付けたピノ種の葡萄は6か所の葡萄畑から収穫されており、7つの異なる葡萄の系統をマールボロの5箇所の小区域(ブランコット上流、アワテレ高地、ケレケレルング、ワイラウ低地とワイホパイ・バリー)の葡萄から出来ている。つまり、ワグホーンとケヴィン・ジェッド両氏とも、複雑さと多様性が、神秘的な「Xファクター」に大いに貢献している、と固く信じている。

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