NZ Wine News
ニュージーランドワインニュース
12.04.2015
地理的表示システムをニュージーランド政府が導入

ニュージーランド政府が地理的表示(GI)の法的導入を予定している。これにより、マールボロやホークス・ベイのようなワイン生産地は、全世界的に特定地域としての保護の恩恵を被ることができる。

関係大臣は今週にも、2006年に最初成案され、まだ実施されていなかった地理的表示(ワイン・スピリッツ)登録法を履行する予定だ。GIとは、ある製品が特定の地域からのものであることを保証するもので、これにより、特定地域の品質や評判(例えば、シャンパーニュやキャンティのように)をを独占出来るようになる。

通商担当大臣のティム・グローサー氏は「この法律はワインとスピリッツについての地理的表示の登録システムで、登録商標にも類似するものである。ニュージーランド国内でワインとスピリッツの地理的表示を登録可能にすることは、国内の生産者もこれに遵守することとなり、ひいては輸出業者も海外でのニュージーランドの地理的表示を守ることを容易にするものである。」と説明している

現在、ニュージーランド産ワインは、同国の6番目に大きな輸出商品であり、海外での収入は2015年1月までの一年間で9%の上昇をし、13.7億ドルの輸出金額となっており、2020年までには20億ドルにまで成長すると予想されている。今回の政府の決定は、ニュージーランドワイン生産者協会も歓迎されている。同協会の会長を務めるフィリップ・グレギャン氏は「GI導入により、ワイン業界は、プレミアムブランドのワイン保護ができ、ニュージーランドワインの不適切、あるいは間違ったブランド表示からも保護することができ、特定地域での市場アクセスにも繋がることになろう。ワイン業界にとっては、大きな前進となるであろう」と言う。

法案の修正案は今年後半に議会に提出され、2015年末までには法案が通過するとみられている。

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