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ニュージーランドワインニュース
30.10.2023
オークランド大学主導の研究でワインの廃棄物が宝物に

ニュージーランドのワイン産業から出る廃棄物が、オークランド大学が主導する980万NZドルのプロジェクトにより、高価値の製品に生まれ変わる。

ワイン醸造の際に残るブドウの搾りかす、すなわち茎や果皮や種子は、食品、製紙、製薬、建築、化学製品に利用できるチャンスを有する。

ワイン化学の専門家であるポール・キルマーティン教授が、企業技術革新雇用省のエンデバー・ファンドから資金提供を受けた研究プログラムを率いる。

食品添加物、特殊用途の化学薬品、難燃性や抗菌性を持つ紙製品などが、潜在的な用途として挙げられる。

オークランド大学の研究者であるワイパパ・タウマタ・ラウのほか、オークランド工科大学、クラウン研究機関の一つであるサイオン、カンタベリー大学の研究者がチームを組んでいる。

資金調達のための申請書によれば、このプログラムは「将来の循環型経済の一環として、第一次産業廃棄物の流れを無くしながら、ニュージーランドの企業に実質的な新しい高価値製品の収入源を生み出す方法の一例」となる。

2050年までにワイン業界として廃棄物ゼロを目指す中で、マールボロを中心とするニュージーランドのワインメーカーは、増え続けるブドウの搾りかすに頭を悩ませている。

キルマーティン教授のワイン化学の経歴には、2003年にオークランド大学の大学院ワイン科学プログラムを立ち上げたことが含まれ、現在はワイヘキ島のゴールドウォーター・ワイン・サイエンス・センターに設置されている。

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