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ニュージーランドワインニュース
06.09.2023
酸化防止剤(亜硫酸塩)の代わりに緑茶から抽出されたエキス

マールボロラブブロックは、酸化防止剤(亜硫酸塩)の代替品として緑茶抽出物のタンニンを保存料として使用。おそらく世界初となるこのソーヴィニヨン・ブランは2019年にニュージーランドで初めて瓶詰めされ、2023年8月から米国の主要市場で販売されている。

ラブブロック・TEE・ソーヴィニヨン・ブランは、保存料として通常使われる硫黄の代わりに、自然の酸化防止剤として緑茶タンニンエキスが使用されている。オーガニック認証を受けたアワテレ・ヴァレーの自社畑で栽培されたブドウを使用し、単一畑のラブロックTEEマールボロソーヴィニヨン・ブランは、ヴィーガン対応でもあり、BioGro(オーガニック認証機関)のオーガニック認証も受けている。

ラブブロックの創設者、エリカ・クロフォード氏は「硫黄の代わりに緑茶タンニンエキスを使用したワインは、少なくともニュージーランド初となるものだろう。ワイン造りは可能な限り自然であるべきだというのが、うちのワイナリーの方針だ。その上、昨今のワイン愛飲家の多くは、自然派ワインやオーガニック・ワインを求めている」と語る。

緑茶は抗酸化作用で知られるタンニンを含み、ワイン添加物として認められている。収穫、破砕、フロート、発酵後の澱引き、濾過、瓶詰めなど、ワインが酸素にさらされる製造工程の各段階でこのタンニン抽出物が添加されている。抗酸化作用されているので、ワインは酸化しない。ワインに保存料が含まれていない場合、シェリー酒のような風味と濃いオレンジ色や茶色になることがある。緑茶タンニン使用のラブブロックTEEは冷蔵庫で開栓後でも5日以上新鮮な風味を保つことができる。

ラブブロック・チームは、オーガニック認証の規則にのっとり、添加物軽減に常日頃努めている。例えば、同社で製造する他のソーヴィニヨン・ブランピノ・ノワールピノ・グリでは、硫黄を100ppm以下に抑えており、従来のオーガニック・ワインよりも50~60%効果的に使用量を減らしている。

クロフォード氏はもともと南アフリカ出身で、同国の技術革新にも注目している。例えば、南アフリカ原産の灌木から抽出したルイボスティーやハニーブッシュティーを硫黄の代わりに使用に成功したワイナリーもあるとのこと。もともと、ラブブロックが使用するTEE という名前はアフリカーンス語で「お茶」を意味し、クロフォード氏のルーツとワインの原料にちなんでいる。

「TEEは、ラブブロックとニュージーランド・ワインにとって、活気的な分野を開く可能性となる最初のワインだ。緑茶を使用するのは、まさにワイン作りの教本を捨て去るということだが、今後も他の天然抗酸化保存料もテストする予定がある。持続可能性がラブブロックのワインと農業の実践の核心であり、オーガニックで持続可能ワイン生産が今後私たちが歩む道だと考えている。硫黄の代わりに自然の酸化防止剤を使用で、ラブブロックTEEはアワテレ・ヴァレーテロワールをもっと表現可能となり、私たちの全体的な理念にも合致している」 とクロフォード氏は語る。

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