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業界の専門家によると、オーガニックやサステイナブル、ヴィーガンワインの急成長の背景には健康志向のミレニアルの存在があり、従来のワインへの市場が停滞しているため、オーガニック市場のさらなる発展が必要であるとのこと。
酒類小売チェーンのザ・トラスツ・ウエスト・オークランドのデータによると、ナチュラルもしくはオーガニックワインの売上が過去12ヶ月で45%の伸びを見せている。一方従来のワイン市場は同時期で3%の成長に留まっている。
同社のホスピタリティ・ディベロップメント・マネージャーのジェニー・ムカージ氏は、オーガニックワインのカテゴリーは世界的にはより迅速に成長を遂げており、2022年までには年間消費量が10億本に達すると見込まれていると話す。
ムカージ氏は続ける。「自社で販売される20本に1本はオーガニックかサステイナブルかヴィーガンワインで、いずれの年齢層でも伸びているが、自分達の健康や環境哲学に合致したワインを求めるミレニアル世代に特に人気がある。ニッチなワインの種類は幅広く、この新たなマーケットに応えるべくサブカテゴリーも登場している。化学的な添加物不使用のブドウから造られたという認証を受けているオーガニックワインに加え、市販の酵母や化学物質を使用せず発酵した『ナチュラルワイン』も扱っている。また、ブドウ畑全体を一つの大きな生命体とみなし、総体的なバイオダイナミックの原理を実践し造られた新たなバイオダイナミックワインも扱っている。同様に、サステイナブルワインは環境保護に対し責任を持ち、経済的に実行可能な運用により管理されている。さらには、ワインをなめらかにするため清澄過程で時折使用されるゼラチンや卵白などの動物由来の製品を生産工程で使用していいないヴィーガンワインもある」
ソムリエのヴァレンティーナ・ヴェラルド氏はオーガニックワインの生産はより主流になったと言う。「より多くのお客様が、人によっては反応が出る成分である酸化防止剤が少ないワインを求めており、これまでオーガニックワインは生産していなかったワイナリーがブドウ畑を移行したりオーガニックワインをラインナップに追加したりしている」
RMワインパートナーズのマネージング・ディレクター、マイク・ファルジア氏は次のようにコメントしている。「オーガニックやヴィーガンフレンドリー、保存料不使用の輸入ワインのカテゴリーの成長はトラスツ社の状況を映し出しており、ワインの素性がいかに味わいに影響を与えるかという消費者意識が高まった結果である。オーガニックのブドウ栽培者は、ワインや畑をより丁寧に管理しなければならず、病害からブドウの木を自然に守り、収穫のタイミングもより絞られる。一般的にオーガニックのブドウは収量が低くなりがちで、果実により凝縮した風味を与えるためより質の良いワインができるという研究結果も出ている」
ムカージ氏は従来のワイン市場が停滞しているため、このカテゴリーの成長はニュージーランドのワインメーカー達にとって、輸出への大きなチャンスであると話す。「地元のブドウ畑では素晴らしく革新的な製品が造られており、マーケットの別の部分では消費を減らしているミレニアル世代のセグメントを理解するために重要度が増してきている。国内、国際市場を支えるため、これらの新カテゴリーに投資を続けるよう生産者へ働き掛けている。消費者が商品を選ぶ際に信頼でき一貫性のある評価基準を持てるよう、頭角を現してきているこれらニッチなカテゴリー内の用語の意味や認証を業界レベルでより明確に定義する必要がある」とムカージ氏は続けた。