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ニュージーランドワインは、最大の輸出相手国であるイギリスにおいては平均単価が最も高く、その他多くの国でもプレミアム・ワインとしての地位を築いているが、この度クライストチャーチのリンカーン大学が、ニュージーランドワインの国内消費について興味深い調査結果を発表した。
消費者が頭を悩ませている穀物、牛肉、乳製品など食物の価格上昇。しかしながらニュージーランドワインに関してはここ10年間で大幅に価格が低下していることが明らかになった。
日常用ワインの平均購入価格が1998年には17ドル(約1220円)であったのに対し、2008には14.60ドル(約1050円)に下がっている。
また、年代、性別、経済状況に関わらず、どのグループにおいてもワインの消費量が大幅に増加しているという結果も浮かび上がった。
今回の調査対象となった600名のうち半数以上が「週に3日以上はワインを飲む」と答えている。
調査に関わったリンカーン大学のチャールズ・ラム准教授は、現在のニュージーランド人のワイン消費傾向を次のように説明している。
「この3年ほどでトレンドが国産ワインに戻ってきた。消費者のワインに対する知識も増え、現在ではいくつか好みのブランドを見つけ、それらのワインを中心に楽しんでいるようだ。このようなブランド重視の傾向は生産者達が最も望むことの1つである」
加えて、ワイン購入時の選択基準は、日常用ワインにおいてはまずタイプ(赤、白、スパークリングなど)、次に価格、品種と続く。
一方特別な日に用意するワインでは、日常ワインの基準に加え、品質や生産国、産地の特性なども重視する人が多いこともわかった。
今後も順調に成長を続けるであろうニュージーランドワイン業界であるが、ラム准教授は次なる目標も示唆している。「“クリーン&グリーン”のイメージから一歩踏み出し、トレーサビリティ(生産履歴などがわかる追跡可能性)を確立するなど、サステイナビリティを重視することにより、消費者とより良好な関係を築くことが可能となる」
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