NZ Wine News
ニュージーランドワインニュース
14.02.2016
スポンサー付のワインレビューへの批判

スポンサー付のワインレビューは非倫理的だという声がワイン・ライターから上がってきている。業界団体のワイン・ライター・ニュージーランドは、「ワイナリーから直接的な金銭授与がある仕事に関わるのは、実際のことでも、見かけだけでも利益相反となる可能性があるため、加担しないように」と最新の倫理規定に、スポンサー付の仕事を戒めるよう呼びかけている。同業界の倫理規定では、たとえ多少であり、利益相反の可能性がある場合は、関係者に通達すること、と定めている。

ワイン・ライター・ニュージーランドの会長で、創始者の一人のジョー・ブルゼンスカ氏は、「直接的な金銭報酬をワイン会社から得て、ワインのレビューを書くのは、消費者のためにならない。たいていの消費者は、ワイン会社が宣伝に使っているメダルとか評価が、独立した立場で書かれた評価、あるいはワイン・コンクールで正当に得た名声と、お金で買ったものかどうかの判断がつかない。」と言う。

これに反して、オタゴ大学のマーケティングの准教授であるリサ・マクニール氏は、「どの産業でも金銭が絡むレビューが通常でない、と思うのは、あまりにもナイーブだ。報酬形態が金銭を伴わなくても、自社製品の無料提供の場合もある。それに、報酬を得た人が書くレビューが必ずしも正直でない、とは言えない。名前の知られたワイン評論家にとっては、書いたレビューがその人の名声にも関わるため、レビューを書くのは、自分自身のブランドを売っていることに綱がる。業界で信頼されるのは非常に重要なことだから、間違ったことや正直でない寸評を書くと、それはひいては、自分の将来の仕事への信頼を失うことになるので、そんなに危険なことはしないだろう」と言う。しかし、前述のブルゼンスカ氏は、ワイン・ライターがワイン会社からの製品を評価し、見返りの礼金を受け取る習慣に陥らないようにと、呼びかけている。

「規制が存在しない、外国の他の業界では、有償広告が日常茶飯事のところはあるだろう。しかし、こういった習慣は批判家の独立性を失わせ、誠実性を損ない、潜在的なバイアスを生み出すことにつながる。そのためワイン・ライターズ・ニュージーランドとしては奨励しないし、ワインの消費者もこういった行為が存在することを認識すべきである。」と強く語る。

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