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ニュージーランドワインニュース
NEW! 29.05.2025
AWL、アコレードとペルノ・リカールのワイン資産を統合し、グローバルワイン企業を設立

国際的な機関投資家の合弁企業であるオーストラリアン・ワイン・ホールドコ・リミテッド(AWL)は、新たなグローバルワイン企業、ヴィナーキーの設立を発表した。

ヴィナーキー社は、完全所有のアコレード・ワインズ社の資産と、ペルノ・リカール社が以前所有していたオーストラリア、ニュージーランド、スペインのワイン事業を統合したもので、これらの事業は2025年4月にAWL社によって買収された。

ヴィナーキー社は世界最大級のワイン専門会社で、年間純売上高は15億豪ドルを超える。

事業はワインに特化し、多数の主要ワインブランドで構成され、複数の国で事業を展開、世界中に販売網を持ち、世界中で1,600人以上の従業員を擁する。

ヴィナーキー社はオーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、スペインに11のワイナリーを持ち、年間3,200万ケース以上(9リットル換算)を生産、南半球最大のワイナリーであるベリ・エステートの所有者でもある。

同社のブランドには、世界第2位のオーストラリアワインブランドであるハーディーズ、世界第1位のリオハのワインブランドであるカンポ・ヴィエホ、世界で最も価値のあるワインブランドのトップ10に入るジェイコブス・クリークという3つの国際的な柱があり、これら3ブランドの2024年の年間消費者売上高は20億豪ドル以上である。

これらのブランドとともに、ストーンリー、ブランコット・エステート、マッド・ハウスを所有するヴィナーキーは、ニュージーランドでナンバーワンの地位を占めている。

ヴィナーキー(Vinarchy)という社名は、フランス語でワインを意味する「Vin」と、古代ギリシャ語でリーダーシップを意味する「Archy」を組み合わせたもので、ワインのリーダーシップを意味している。

同社は、2024年9月からアコレード・ワインズで同様の役割を担っていたベン・クラーク会長が率いる。

ベン・クラーク氏は、次のように語る。

「我々は、ヴィナーキー社がワイン・カテゴリーの未来をリードできると信じている。私たちは、規模、能力、リーチ、リソース、才能、そして一流ブランドの素晴らしいポートフォリオを備えたワインに特化した企業となる。私たちはワインを再定義したいと考えている」

「世界のワイン産業は深刻な構造的課題に直面している。消費者の嗜好の変化と低アルコール飲料へのシフトにより、世界のワイン消費量はここ数年減少している。ヴィナーキー社は、こうした課題に大胆かつ想像力豊かに取り組んでいく。当社の強化された規模、ブランド投資プログラム、革新能力、業界をリードする人材により、業界が直面する多くの課題に対応できると確信している」

「世界中の1,600人以上の同僚と一緒に働けることを非常に楽しみにしている。私たちは機敏でパフォーマンスの高い組織になるだろう」

顧客や流通業者の混乱は最小限にとどまるものとみられる。ペルノ・リカールは、円滑な移行を支援するため、一定期間、暫定的な販売契約のもと、旧ペルノ・リカール・ワインメーカーズのポートフォリオの販売を継続する。

アコレード・ワインズの従業員は、現在の職務から新事業に移行し、ペルノ・リカール・ワインメーカーズの従業員の大部分もヴィナーキー社に加わる。

ヴィナーキー社の取締役会は最高経営責任者の人選を進めており、まもなく正式に決定する予定だ。

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