NZ Wine News
ニュージーランドワインニュース
17.04.2020
新型コロナウィルス:ロックダウンの中でワイン業界はブドウ収穫作業のゴーサイン

ニュージーランド国内が新型コロナウイルスでロックダウン(都市封鎖)になっている中、必要不可欠なサービスとして、国内のブドウ収穫継続の運営許可が出された。

ジャシンダ・アーデーン首相はニュージーランドがレベル4に突入することを国民に向けて3月23日に発表した。必要不可欠でないビジネスはその期間は営業停止となり、必要不可欠とされた業務だけ(スーパーマーケットや薬局など)のみの営業が許可されている。

ニュージーランド・ワイン生産者協会の代表フィリップ・グレガン氏はワイン業界がレベル4の期間中にも運営許可が出たと発表し、「これまで通り、ワイン業界は動いていくことになるが、基本的にやっておかねばならない事も存在する。業界に従事する人々を保護し、この業界での活動がウィルス拡散にならないようにしなくてはならない」とコメントを出している。

ニュージーランド園芸作物協会も、「すべての食品・飲料生産者、加工業者、サプライ・チェーンは必要不可欠なサービスと認定されるべきだ」との声明を出している。

2019年のワイン輸出は金額ベースでは18.6兆ドルで、同国では8番目に大きな輸出項目となっている。2019年のマールボロの収穫量はニュージーランド全体の76.6%を占めた。

前述のグレガン氏は、「ニュージーランドでは最大の品種のソーヴェニョン・ブランの収穫が開始したばかりだ。ブドウ園、ワイナリーでも厳しい規約を順守しなくてはならない。労働者はそれぞれ2メートル離れて作業し、それに加え家庭内でもソーシャル・ディスダンスを保つ事が期待されている。それが出来れば、今後の継続活動が可能だ。政府の許可が取れたのは非常に喜ばしい事ではあるが、もちろん我が国が直面している非常に厳しい状況がある。だから、自分達の行動に責任を取らなくてはならない。さらに政府の期待に応えるような結果を出さなくてはならないという深刻な側面も存在する」と語る。

カイコウラからの国会議員スチュアート・スミス氏は、ワイン業界は新型コロナウイルスを広めないための正しいステップをとっていると自信を持って言える、と述べている。「私が実際に話をしたワイナリーは全て、対処策を持っていた。注意深い行動はもちろん良い事だが、それにもまして、自己の利益にも反映する。というのも、もし従業員が病気にでもなったら、収穫もできず、それこそ大惨事を引き起こしてしまう。この時点で我々ができることは、最悪の事態に備える計画を立て、それが来ない事を祈るだけだ」とスミス氏は述べた。

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