NZ Wine News
ニュージーランドワインニュース
08.03.2020
世界初のアルコールゼロのマールボロ・ソーヴィニヨン・ブラン

家族経営のギーセン・ワインは世界初となるアルコールを除去したマールボロ・ソーヴィニヨン・ブランの発売開始を発表した。世界中の舌の肥えたソーヴィニヨン・ブランの消費者がアルコール摂取ができない場合でも、ニュージーランドで人気を博す特有のブドウ種から醸造されたワインを楽しめるように、との非常に画期的なイノヴェーションだ。

マールボロのワイン業界ではギーセン・ワイナリーは重鎮的存在だ。絶えず革新への道を突き進んだ事業展開を続け、幅広いワインのラインアップを誇り、その中にはオーガニック、アルコール度の低いワインなども含まれている。同ワイナリーのこれまでの歴史、蓄積した知識、そして世界的な知名度が、今回の世界初となるアルコール抜きのマールボロ―・ソーヴィニヨン・ブランを成功させる結果となった。ニュージーランド・ライター・ワインのイニシアティブの活動の一環として、軽めのワインの一部門となるアルコール・ゼロは今後このイニシアティブでも重要な役割を担うことになるだろう、とギーセンは予想している。

同ワイナリーのチーフ・ワインメーカーのニコライ・セントジョージ氏は、「消費者が様々な理由からアルコール摂取が減少で、ノン・アルコールドリンク志向傾向が高まり、世界各地でもこの分野の販売量が増加している。例えば、運動後に軽く一杯だけ飲みたい時、体に気を付けつつ一杯飲む消費者などだ。低アルコール、ノーアルコールの傾向は今後のメインストリームにもなり得る。今回のイノヴェーションをマールボロ・ソーヴィニヨン・ブランの愛飲者たちに、彼等のお好みのワインをアルコール度ゼロと言う形で提供できることに非常に誇りを持っている」と解説している。

ギーセンが今回発表したワインは市場に出回っている他のノーアルコールワインと比べ、ギーゼンのマールボロ中で栽培したブドウ畑で育ったブドウを使い、通常のワインと同じ工程でワイン醸造している。

アルコール・ゼロのワイン製造のためには、ギーセンのワイン醸造者たちは、香水作りでよく使用されているスピニング・コーン技術と言う革新的な技術を使っている。この手法でワインの香りとアルコールを分離することができる。一度抜かれたアルコールは、マールボロ・ソーヴィニヨン・ブラン特有の蒸留アロマがまたワインに戻される。

こういった高度の蒸留形態を使うことでギーセンはワインを優しく扱い、特有の味覚と味わいを全工程で保つことが可能となっている。アルコールを取り除くことで、ギーセンのアルコール・ゼロのワインは同社特有のマールボロ・ソーヴィニヨン・ブランの味を保っている。品種的にも非常に豊かなワインでもあるが、通常のアルコール度のワインと比べるとかなり軽く、クロスグリとパッションフルーツ系の柑橘系の味がほとばしりでている。

「この技術に辿り着くまでに一年かかったが、品質を犠牲にすることは決してしなかった。うちの顧客は最高の質を求め、それが当社のワインへの期待でもある。その期待にそぐうようにギーセンゼロ・パーセントの開発に細心の注意を払ってきた。このアルコール・ゼロのマールボロ・ソーヴィニヨン・ブランは、弊社のワインがいつどんな時でもプレミアムの味と質を味わえる体験できることを顧客の方に立証できると自信を持っている。こういった私達の方針がギーセン・ゼロ・パーセントに表現されているので、市場に出回っているアルコールなしのソーヴィニヨン・ブランで最高のものだと自負しているし、顧客の皆さんも同意してくれる事と信じている。その上に、ギーセン・ゼロ・パーセントは超低カロリーで、125ミリのグラスに通常のワインの85パーセントも少ないカロリー量しか含まれていない」とニコライ・セントジョージ氏は述べる。

このギーセン ゼロ・パーセント マールボロ ソーヴィニヨン・ブランは、現在はニュージーランド国内ではオンラインで注文可能。国内中には3月から発売が開始し、アメリカ市場には2020年秋口に発売予定。

背景
過去20年間に、世界各地であえてお酒を飲まないという「ソーバー・キューリアス」という、ワイン、ビール、その他のアルコール飲料を低アルコールあるいはノーアルコール飲料へとする人の増加傾向がある。この傾向は今後も増えると予想されていて、今後5年間でこの種類の世界での売り上げが10パーセント上昇されると予測されている(ヨーロッパ・ゼロ・アルコール・ドリンクス 2019の調査 https://www.zenithglobal.com/news/zero-alcohol-drinks-growing-10-a-year-in-europe-1
ソーヴィニヨン・ブランは現在ニュージーランドのワイン輸出のトップで86%を占め、金額ではNZD$150億となっている(2019年輸出額)。最近でもアルコール・フリーのワインが市場でも増加してはいるが、ギーセン・ゼロ・パーセントはニュージーランドのワイン産地として著名な所からの初めてのアルコール・フリーの製品だ。

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