NZ Wine News
ニュージーランドワインニュース
03.02.2008
地球にやさしいニュージーランド・ワイン

イギリスのある環境ジャーナリストが「環境保護のためにはニュージーランド・ワインよりもフード・マイル(商品が店頭に並ぶまでの輸送距離-温室化ガスの放出量を量る目安)が少ないフランス・ワインを選ぶべき」とイギリス国内で提案したことを受け、ニュージーランドのワイン生産者達からは強い抗議の声が上がっている。

環境保護を考え、持続可能な葡萄栽培を行う活動であるサステイナブル・ワイングローイング・ニュージーランド(SWNZ)には多くのワイナリー、ヴィンヤードが参加しているが、その中の1つであるアルファ・ドームスの経営責任者のポール・ハン氏は次のような反論のコメントを寄せている。

「実際のところ、ワイン生産過程全体から見て、輸送が環境に与える影響はわずかであり、フード・マイルを声高に叫ぶのは問題である。現在SWNZプログラムでは、葡萄栽培だけではなく、製造段階での節電、節水、廃棄物の処理法に至るまで、ワイン造り全体にわたって環境保全のためさまざまな取り組みを行っている。これらにより若干作業の手間が増したり、冬には少し厚着をしなければならないが、運営コストがかさむことにはならない。また、アルファ・ドームスでは、霜対策のためにヘリコプターではなく風車を利用するなど、できる限りのことは行っている」

そしてエネルギー消費削減が質の低下にはつながらないということも、アルファ・ドームスを始め、多くのニュージーランド・ワインの国際コンテストにおける輝かしい受賞歴が証明している。

また実際には一般消費者もフード・マイルよりもその質を重視するようで、ニュージーランド・ワインのイギリスへの輸出量は、最新の統計で前年よりも23%アップしている。

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