NZ Wine News
ニュージーランドワインニュース
25.08.2013
チリ産「ニュージーランド・ワイン」??

消費者擁護を訴える人気テレビ番組の元ホスト役で現在はウィマンズ・ウィークリー誌編集長のケヴン・ミルン氏は、ワイコウコウ・ヴァレーにあるオールド・ノース・ロードのピノ・ノワール(2012年)に添付されているラベルが誤解を招くという読者からの投稿を基に、消費者問題省に文句を申し立てる、と言及している。

ワインボトルの裏側には「オールド・ノース・ロード(古い北の道)は過去30年以上にわたり、ニュージーランド人がこよなく楽しんでいたワイン作りを営んできた私たちのワイナリーの横のオークランドの西のリバーヘッド森を通る道」とのラベルが貼られている。ボトル正面のラベルは大部分が大きな太字で覆われており、目を凝らしてよく見ないと銀色の小さな文字で「チリ産ワイン」と書かれているのがわからない。ミルン氏は「読みにくいラベルは公正販売法を犯している」と主張する。

「遠くから見ると、チリ産のワインだと気付かないほど小さいフォントだ。ラベルにはワイコウコウ・ヴァリー・オールド・ノース・ロードの名前の由来が書かれているが、これは新しいマトゥア・ロードのことだ。本当はチリ産ワインではないか。」既に消費者問題省には連絡を入れており、これから正式な異議を唱える考えがあると言う。

「おそらく、当該ワイナリーは『チリ産ワイン』とわかるようにワインにもっと大きなラベルを貼ることになるだろう。常識的なサイズのラベルを付ける必要があると思う。」

一方トレジャリー・ワイン・エステートの海外渉外責任者のエリザベス・ミドルトン氏は、「オールド・ノース・ロードの名前を冠するワインはどんな場面にも完璧に合うクラッシックな性格で、飲みやすいワインだ。弊社はワインがチリ産だと、正直に表明しているが、チリのどのワイナリーか、またどの地方からのワインかを言うことは出来ない。オールド・ノース・ロード・シリーズのワインの中には、外国そしてニュージーランド産もある」と述べる。ラベルを変えるかどうかの質問には、「変えることは義務付けられてはいないが、変更の可能性もある」との回答。

「ニュージーランド以外のワインであっても、ニュージーランドのラベルをつけたり、実際の原産国を言わないワイナリーは存在する。少なくとも弊社はそれを隠しているわけでなく、現実に正面のラベルに記載している。しかし、次の収穫の際に現在の正面についているラベルを大き目にすることは可能だ。これまで誰も気にはしていなかったが、たった一人の消費者がそれを見つけたということは、今後弊社も留意すべきことだ。」

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