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ネルソンが、ニュージーランド第4のワイン産地であるセントラル・オタゴを追い抜いたということがワイン業界の新たなデータにより明らかになった。
ニュージーランドワイングロワーズの統計によると、ネルソンとタスマン地区のワイン生産用のブドウ収穫量が対前年で36%増加、ニュージーランド全体の3.1%を占めている。これはセントラル・オタゴの3%をわずかに上回っている。
国内最大のワイン産地は、76.6%を生産するマールボロが依然としてその座に就いており、9.3%のホークス・ベイ、4.1%のギズボーンが続く。
ネルソンではソーヴィニヨンブラン、ゲヴュルツトラミネール、ソーヴィニヨングリ、シラー、ヴィオニエ、アルヴァリーニョといった品種が最も生産量を増やしており、生産量の90%近くを占めている。
最近会長に選出された、ネルソンワイングロワーズのポール・マイルズ氏は、「今回の増加の要因の一つとして昨年よりブドウの成長期が良い状態にあったことが挙げられる。ただそれだけではなく、地元以外でネルソンワインが高品質であるとの認識が広まっていることによる需要の増加も反映している」と話す。
リワカ・リヴァー・エステートの共同オーナーでもあるマイルズ氏は次のようにもコメントしている。「多くの品種を供給できている。ブドウを栽培するには最高の産地で、素晴らしい気候と、栽培から醸造まで非常に優れた技術を持ち合わせている。プレス関係者もこのことに気付き始めた結果、ネルソンワインがより注目を集めるようになってきている」
ネルソンは約30のワイン生産者の拠点となっており、ほとんどが最低3品種は生産している。
「ネルソンのワイン市場は確実に上昇傾向にある」とマイルズ氏。
「ワイン評論家達がネルソンを訪れるよう情報を構築することにフォーカスしてきた。噂は広まり、今や重要なワイン産地となった」
ピノノワール、シャルドネ、リースリングでトロフィーを受賞しちえるブライトウォーター・ヴィンヤーズのゲイリー・ニール氏は、以下の通りコメントしている。
「ネルソンの気候が、生産者にとって幅広いブドウ品種の栽培を可能にしている。天候に恵まれず目標量を下回った2018年と比較し、2019年はほぼ目標量となるブドウを収穫できた。そのほとんどが最大の品種、ソーヴィニヨンブランで占めている。ネルソンワインの品質はこれまで過小評価されてきたが、いくつかのワイナリーの買収を含む業界の変化がリフレッシュ効果となった」
ブドウの樹が樹齢を重ね収穫の成功により、ネルソン産ピノノワールの評価が上がってきている。
ノイドルフ・ヴィンヤーズのディレクター、ジュディ・フィン氏は次のように語る。「ワイン生産は毎年変化するけれども、産地としてのネルソンは成長している。産地と大規模ワイナリーにおける投資が増加していると共に、明るい将来の兆しとなる小規模の投資も見られる。ネルソンのワイナリーは協力し合いうまくいっている。ネルソンはニュージーランドのプロヴァンスと言える。ブルゴーニュに近いスタイルのワインを生産する素晴らしい小さなワイナリーが存在し、小規模家族経営の造り手はいくつかの品種でトップレベルのワインを生産している。国際的なマーケティング予算で魅力的なワイナリーをネルソンに設立すればうまくいくのではないか。プロモーションのための投資準備も進んでいる」
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