NZワインニュース一覧
新型コロナウィルスで旅行制限となりブドウ収穫の労働者確保が困難となってしまった時期にも関わらず、長期間継続した乾燥した夏とその後の好天候のお陰で素晴らしい収穫となった。ブドウ収穫地域のワイン製造業者に今年の収穫への感想を求めた。
マーティンボロー:ルナ・エステート
ブドウ畑の責任者、ジョエル・ワトソン氏 「記憶に残るような季節だった」
「ルナ・エステートの収穫は素晴らしい、の一語に尽きる。新型コロナの一件を除き、今年の収穫はうちのブドウ畑では最高のものとなった。質のいいブドウが収穫できた。乾燥した夏と理想的な栽培条件が今年の収穫の成功のカギとなった。これまでの苦労が報われるのを目の当たりにし、とても満足感を感じている。ブドウ畑には時間をかけ、投資をして来た。新しい苗を植えたり、新しいブドウのブロックを作ったり、作業はとどまることがなかった。ルナ・エステートはオーガニックワインへの移行過程にあり、しばらくすると認定課程が開始する。ここまでやって来られた事を非常に誇りに思っている。ニュージーランド産のワインのこれからのさらなる成長に確信を持っている。ニュージーランドは素晴らしい食物と飲み物の生産国だ。外国でうちのピノ・ノワールを広めていくのに大きな期待を持っている。地元の他のワイナリーや契約会社では新型コロナウィルスの影響でブドウ摘みの労働者を探すのが大変だったことはもちろん熟知してはいたが、ルナでは問題ではなった。うちではかなり腕のいい労働者を通常確保できている。マーティンボローで働く多くの人は、地元に住んでいるため、うちではブドウ摘みに経験を積んだ人達を雇うことが出来た。まだ彼らには最終段階の仕事が残っているが、そろそろ終盤になり楽になれるのを待ち焦がれている。」
グラッドストーン:アーラー
ジャニーン・リカーズ氏:「チームのメンバーとそろそろ休めるのを楽しみにしている。」
「収穫後にゆっくり休息するのは非常に大切なことだ。新型コロナからのストレスと不安が高まっていたため、特に今年の様な収穫後には重要な事だ。世界中で起こっていることを見ながらの収穫はとても妙な気分だった。フランスや日本のようにコロナの影響大の国の出身者たちにとってはかなり困難な年だった。ニュージーランドに旅行中に戻れなくなった人も大勢いた。このワイナリーでは、ワイラパラからの地元のクルーたちがピノ・ノワールの大半を手作業で収穫し、素晴らしい作業をしてくれた。いつも収穫時には長い労働時間となる日々があるが、全ての収穫が終了するまで力を抜かなかった。今週は少しダウンタイムがあったので、息をつく暇があったのはラッキーだ。厳しい労働の成果が出ていて、今年の収穫には非常に満足している。特にピノ・ノワールの出来は自慢が出来る。まだリースリングの遅めの収穫が残っていて、ロゼやスパークリング・ワインなどの新たな品種導入する予定だ。オーナーシップの一部に変更があり、異なる新品種を取り入れる予定がある。6月には剪定に着手し、チームはフェンスの支柱修理などの通常のメンテナンス作業が控えている。」
マスタートン:マタヒウィ・エステート
マイルズ・ディニーン、ワインメーカー:素晴らしい季節だった。
「マタヒウィには絶好の年で、また素晴らしい収穫となった。ここには2018年からの勤務だが、その間も絶好調の収穫を体験している。今年の実際の収穫は驚愕するような上出来だった。ブドウ栽培にはいつもやや乾燥した季節が好まれる。殆どの収穫は雨の前に終了し、そこから好天気に恵まれた。ワイン生産を現わすのに形容詞の最上級を使うのは危険な事だが、今年は本当に最高だった。中でも赤は素晴らしい色となっている。ワインには強いタンニンと色が出ている。ブドウが傷もなくきれいな時には白も同様に非常に出来が良いものとなり、しかも収穫したい時にいつでも収穫できる状態だった。新型コロナの影響にも拘らず、関係者たちが勢力をつぎ込んでくれたのには感銘した。ウィルスの影響でも労働者確保に支障が出なかった。マスタートンの郊外にここがあるというのはラッキーで、地元の信頼できるチームが素晴らしい仕事をしてくれた。クルーたちはほんの少し休む時間があったが、乾燥した夏はブドウの苗に残っている葉が既に落ち始めているので、もうすぐ剪定が開始する。最初のボトル詰めしたワインは来年の5月には市場に出るだろう。」
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