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クラウディ・ベイ・ワインズはニュージーランド固有の鳥を守るトゥイ保護計画(Tui to Town) に自社の廃水処理管理システムを環境保全に努めるべく、新たな取り組みを開始した。
ブレナム近郊、ジャクソンロードにあるワイナリー裏手の土地にニュージーランド固有の植物トベラ、へべ、アマ(ピットストラム、へべ、フラックス)などが、灌水パイプから放射線状に植えられている。「休閑地のまま廃水処理用にしておくことも可能だったが、さほど効果的でなく、しかも見栄えもよくなかったため、他の手段を講じようとトゥイ保護計画を実施することにした」とは同ワイナリーのワイン醸造家のニック・ブラムピード・ラナ氏の言葉。花をつけた背丈あるゴムの木がワイナリーの従業員駐車場周辺に植えられ, 既にそこにトゥイが集い始めている。同ワイナリーの廃水処理設備は、最近では随分手が加えられてしまったワイラウ平野に集まる鳥の重要な栄養資源となりつつある。ワイナリーに最初に作られた廃水処理施設は、水はけが良いゴムの木の横に植えられた。廃水処理施設の規模拡大をする段になった際、ワイナリーはトゥイ保護計画プロジェクトへの参加を決定し、その後ニュージーランドの固有植物が15ある灌水箇所周辺に植えられた。
グーグル・アースのカメラが当時の開発段階での映像を撮影しており、インターネットでマールボロを見た人が環境保護への一考するチャンスともなってきている。同社のコンサルタントのポール・ミラン氏がワイナリー内のどの植物をどこに植えるか助言をし、2010年暮れには従業員参加の植栽日が開かれた。全社をあげてのプロジェクトに社員達にも興味が湧き、当日は約40-50人が植栽に参加するまでとなった。このイベントの成功をきっかけに、会社としてもプロジェクトを象徴するデザインを作り、ワインのパッケージに使用することにした。
ブラムピード・ラナ氏曰く「まだ植物の丈が低いうちは、雑草の処理がやや手間がかかるが、現在はもうそれも必要と無くなってきている。3年たって、やっと植物たちが一人前に成長した。時間はかかる、ということを念じておかなくてはならない。次は、現在休閑しているが、固有植物を植栽した隣の土地に次の廃水処理設備を作る予定となっている。ゴムの木を中心に、その周りを固有植物が囲むように栽培される。」
「興味がある人にはプロジェクト参加を是非推奨する。マールボロ地域市議会の経済的援助と後援もあり、このプロジェクトは順調に遂行が出来た。地元の活動に参加できたのは、非常に貴重な経験だった。孤立無援の状態で活動するのではなく、リッチモンド山脈からワイラウ平野にやってくる鳥類の餌となる道筋の確保ができ、まさに一石二鳥ともなる素晴らしいプロジェクトだった。そして、思ったより難しいことではないから。」とブラムピード・ラナ氏は言及している。
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