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ニュージーランドワインニュース
17.04.2016
フォレスト・グレープライド・サイクリング競技のマールボロ経済への貢献

今年で12回を迎える、ブドウ畑や風光明媚なルートとなるフォレスト・グレープライド・サイクルレースは昨年、地元の経済に130万ドルという経済効果をもたらした。マールボロのビジネス、宿泊関連業者は、今週末に開催されるグレープライドがどのくらいの経済効果を当地にもたらすかに大きな期待を寄せている。開催1週間前の時点で、2000枚のチケット販売しているが、開催直前に多数の登録があるのでは、と関係者はさらなる期待を募らせている。

運営者のピーター・ハリガン氏は、「通常、参加者の90%がマールボロ以外の地域からの来訪者なので、このサイクリング競技はマールボロの良さを宣伝する絶好の機会となっている。その上、最近新たにUCIワールド・グラン・フォンドへの参加資格獲得にもつながるイベントとして認定されたため、今年は海外からの出場者数も増加している。
例えばオーストラリアから約70名、さらにスロヴェニア、アメリカ合衆国、香港からの参加者もいる。イベントのマールボロへの経済効果は、競技参加者からだけでなく、同行の家族が宿泊し、地元の物産やワインをたしなむなどからの波及効果もある。」と語る。

マールボロ・モーテル協会の会長、リッチー・ディッケン氏は、「私が所有するナイトブリッジ・コート・モーター・ロッジはクリスマスの頃には既にイベント開催期間の週末は満室になった。他の宿泊施設でも、かなり前にいい部屋は予約済みとなっているため、空室はほんの少しだ」と言う。

昨年のフォレスト・グレープライド終了後の調査によると、イベントがマールボロへもたらした経済効果は130万ドル。ブレナム・ビジネス協会の会長を務めるアンソニー・ムーレン氏は、「イベントがビジネスに与える結果を控えめに考えてるべきでない」とコメントする。それを裏付けるように、前述の調査結果からも、サイクリストは平均1.8人のサポート陣を同行するため、サイクリスの頭数だけでなく、その同行者による宿泊施設、食事、など他のサービスへの経済効果もあることが分かっている。

「同行者もどこか宿泊しなくてはならないし、ホスピタリティ提供者はここからも利益を上げることが可能。さらに、その他の波及効果もある。例えば、時間的に余裕があるビジターは街に出て、買い物をするだろう」と前述のムーレン氏は言う。

同イベント運営者のダンカン・マッケンジー氏は、「ニュージーランド国内の他のサイクリング・イベントでは、登録者数が減少傾向にあるが、グレープライドはその傾向に真っ向から挑戦している。それは、私を含め運営担当者自身がサイクリストだから、参加者が何を望むかを理解している。その知識を活用し、イベントをより面白いものにするために常にアイディアを入れているからだ」と言う。

本年は、新たなカテゴリーのドクター・レスト・クリニックと称し、参加者がレースルートのモモランギ・ベイで一旦自転車から降り、コーヒー休憩を取る間、その休憩時間が競技時間に加算されないという、ルールを作り上げた。「サイクルとコーヒーは、両方ともよく合うからね」と、ハリガン氏は言う。

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