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ニュージーランドのプレミアムワイン産地であるホークス・ベイでは、「ほぼ完ぺきに近い生育条件」であったことから、3年連続で高品質なヴィンテージとなった。
小さいながらも多面性を持ち、カベルネとシラーで有名なこの産地では11月に寒波に見舞われたものの、シーズン中は全般的に温暖で乾燥していたため、房や果実が小さくなったことで香りと味わいが凝縮され、ホークス・ベイ・ワイングロワーズによると「傑出したヴィンテージ」になったとのこと。
平均収量はやや減少したが、「2021年のワインは素晴らしい口当たりと凝縮感が表現されており、自然な酸とのバランスが取れている」と、クリアヴュー・エステートのチーフ・ワインメーカー、マット・カービー氏がレポートした。
ブドウの品質がそのままワインに反映されればホークス・ベイで3年連続の良年となり、長期熟成の可能性を秘めているがそれぞれの特徴は大きく異なる。
シャルドネのスペシャリスト、トニー・ビッシュ氏は続ける。「暑過ぎない夏のおかげで、しっかりとした風味と見事な糖と酸のバランスを生む結果となっている」
ホークス・ベイはその多様性で知られており、25種類以上の異なる土壌とメソ気候を持つ環境の下、約40種のブドウ品種を栽培。収穫時の乾燥し安定した気候のおかげで、醸造家や栽培家は計画的に収穫を行うことが可能となり、新鮮なブドウを待ち受けるワイナリーへ運ぶことができる。
収穫時期が分散されたことで、コロナ禍による国境封鎖で懸念されていた労働力不足も緩和され、「ホークス・ベイのコミュニティが支援に乗り出した」とのこと。
「ホークス・ベイは、素晴らしい熟成のポテンシャルを持つプレミアムワインを一貫して生産する力を備えた世界有数のワイン産地としての名声を確立している」と話すのは、ホークス・ベイ・ワイングロワーズ代表のサリー・ダンカン氏。
2021年はニュージーランドの多くのワイン産地で霜の影響により収穫量は減少したものの、国全体としては概して良質から高品質であることが報告されている。
2006年に設立されたホークス・ベイ・ワイングロワーズは、全てのワイナリーと生産者を代表する、地域の公式ワイン業界団体。
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