NZ Wine News
ニュージーランドワインニュース
07.04.2022
今年の収穫は通常に戻りそう、に安堵の声
ニュースソース https://cutt.ly/tFu4WuE

世界各地からの需要と手持ちの在庫が減少するなか、ニュージーランドで2022年最初となるブドウが収穫され、関係者からは今年の収穫量増加が強く望まれている。

ニュージーランドワイングロワーズ・ヨーロッパ支部のクリス・ストロード部長は、「感想を述べるには時期尚早だが、通常の収穫量に戻る可能性が高い」と語る。

2021年はニュージーランドのブドウ生産高は前年度より19パーセント減となり、かなり多くのワイナリーは市場での存在を維持するために在庫を放出せざるを得なかった。その結果、2021年のニュージーランドワイン販売は、3.24 億リットルで、同年の生産量より4800万リットル多かった。この在庫量減は、セラーの在庫補充と世界各地からの需要を満たすためにも、2022年にはより多い収穫が必須となる。

ニュージーランドワイングロワーズのフィリップ・グレガン氏は、「過去12ヶ月は主要市場にワインを供給できるのはどこのワイナリーとなるかを決定せざるを得ない厳しい時期をニュージーランドのワイナリーは直面していた。その上に、継続的な世界からの需要増加が、既に枯渇しつつある在庫量にも圧迫を加えていた。ワイナリーの中にはもう十分なワインの在庫がなくなっている所さえあったぐらいだ」と語る。

生産コストの増加や新型コロナの国内での発症、市場状況、サプライチェーンなどの問題は依然としてワイン業界には大きな影響を与えている。加えて、過去12ヶ月間には労働力の欠如が多くのブドウ栽培、ワイン業界に懸念を投げかけている。

「ニュージーランドにも入ってきたオミクロン株が関係者には2022年の収穫の幕開けは、大きな懸念となっている。特に現段階は一番多忙な時期でもあり、既に労働者不足での危機感を感じている地域さえある」と加えてグレガン氏は、言う。

現場と観光業でのワイン販売を主としているワイン業は、かなりの停滞を体験している。過去2年間、セラードアでは海外からの観光客の数が激減している。
今年の収穫は課題多きものとなるとの予想もあるが、2020年と2021年のコロナ禍での収穫からの経験で、業界関係者は持ち前の耐久力を駆使し、困難な時期に迅速に対応する力を養った。

昨年暮れには、2022年のソーヴィニヨン・ブランの収穫は、国内での収穫減少から、少なくなるとの予想も報じられていた。

イギリスの酒類販売社のキングスランド・ドリンクス社の仕入れ担当のポール・ブライドン氏は、「2021年の収穫が進み、3月には収穫が終了した。ワインが足りなくなるのは明らかだった。顧客のニーズに応じだけのニュージーランド産のソーヴィニヨン・ブランが存在しないのは明確だったので、代替案を講じることにした」と方向転換をももたらすコメントを述べている。

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