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ボルドーを拠点とするエドモンド・ド・ロートシルト・ヘリテージ・ワインズは、セントラル・オタゴ、バノックバーンの34.5ヘクタールのブドウ畑と、1996年に元ダニーデン市長のクリフォード・スケッグス氏が設立したアカルア・エステートのブドウ畑を含む52ヘクタールの土地を取得することに同意した。
エドモンド・ド・ロートシルト・ヘリテージは、高級ホテルやレストラン、ワイン、農業の専門知識を組み合わせた、ユニークな家族経営のライフスタイル・ブランドだ。
今後10年間で完全にオーガニックに転換し認証を取得すれば、セントラル・オタゴのブドウ畑では国際市場向けに年間6万本以上のオーガニックワインを生産することになる。
エドモンド・ド・ロートシルト・ヘリテージ社がフランス、スペイン、南アフリカ、アルゼンチン、ニュージーランドに所有する9つのブドウ畑では、毎年350万本のワインが生産されているが、セントラル・オタゴのブドウ畑は、同グループにとって初めてのオーガニック市場への参入となる。
エドモンド・ド・ロートシルト・ヘリテージのプレミアムエステートワインは、世界80カ国で販売されていいる。同社は、セントラル・オタゴの非常に優れたテロワールから造られるスーパー・プレミアム・ピノ・ノワールで商品の幅を広げることを目標としている。
エドモンド・ド・ロートシルトグループの社長であるアリアン・ド・ロートシルトは、新たなピノ・ノワールの生産地として、この南島の地を厳選したと話す。
セントラル・オタゴの土壌のミネラル感の複雑さは、この品種にとって素晴らしい栽培条件をもたらすことで世界的に知られており、バノックバーンのテロワールはフランス東部のブルゴーニュ地方と同等で、世界最高のピノ・ノワールを生産できる可能性があると述べている。
「ニュージーランドに2つ目のワイナリーを設立することは、卓越したテロワールから生まれる国際的プレミアムワインのポートフォリオを開発するという、当社の幅広い戦略の一環」とロートシルト氏はコメントする。
「セントラル・オタゴのピノ・ノワールに対する国際的な評価は、当社の商品群を完成させ、最も急速に成長しているカテゴリーの一つであるオーガニックワインの生産に移行するまたとないチャンスを与えてくれている」
エドモンド・ド・ロートシルト・ヘリテージ・ワインズのマネージング・ディレクターであるボリス・ブリュー氏は、アカルアの買収により、セントラル・オタゴのワイナリーが家族経営の小規模なブドウ畑からなる厳選されたコンソーシアムに加わることになる、と述べる。
「アカルアの買収により、強い成長力を持つワイナリーが当社のポートフォリオに加わり、ピノ・ノワールの品揃えが充実すると共に、自社畑のブドウのみを使用したワインを販売するプレミアム・プロデューサーとしての地位が確固たるものとなる」と同氏は続けた。
スケッグス・グループのマネージング・ディレクターであるデヴィッド・スケッグス氏は、アカルア・エステート・ヴィンヤードの新オーナーシップは、エドモンド・ド・ロートシルト・ヘリテージの世界的影響力とネットワークにより、セントラル・オタゴのワイン産業に新しい機会をもたらすと述べている。
「アカルアのレガシーをエドモンド・ド・ロートシルトに譲渡することは悲しいことではあるが、それと同じくらい、ニュージーランドと海外におけるブランドの将来に期待している」と同氏は続けた。
「アカルアは1996年以来、私たち家族の一員であり、その歴史と成功に愛着を持っている。しかし、エドモンド・ド・ロートシルトのワイングループが持つ重要なネットワークと、アカルアにとっての新たな成功への節目であると認識している」
スケッグス・グループは、サブリージョンであるバノックバーンとピサに位置する90ヘクタールのブドウ畑から、引き続き「ルア」ブランドを生産する。