NZ Wine News
ニュージーランドワインニュース
25.01.2021
南島ワイン・アンド・フード・フェスティバルでサマーシーズンの幕開け

南島ワイン・アンド・フード・フェスティバルの過去最高来場者数の記録と共に、 クライストチャーチの夏のフェスティバルシーズンは好スタートを切った。

同フェスティバルはハグレー公園にて12月5日に開催され、40を超える南島のトップワイナリーと地域の食品出店者やレストラン35軒が集結したイベントには約1万人が来場した。

10年目を迎えるこのイベントは、カラム・ミッチェル氏率いるチーム・イベント社がクライストチャーチで開催する夏のフェスティバル最初の5つのうちの1つ。ミッチェル氏の会社は他にも、エレクトリック・アベニュー、ノスタルジア・フェスティバル、グレート・キーウィ・ビア・フェスティバル、ライブ・イン・ザ・パークを主催している。

ミッチェル氏は、今年はコロナ禍の中でイベントを計画するにあたり不確実な要素が加わったと言う。もし7月19日までにニュージーランドのコロナ禍が収束していなければ、イベントの中止も検討していた。

「小さなコミュニティでの感染発生はいつでも警戒レベルを引き上げかねないため、今でも不確実ではある。テントを張り会場準備を済ませた後の木曜や金曜にでも起こり得たかもしれない。本当のリスクはそこにあり、今回のイベントは5つのうちの1つに過ぎないため、夏が終わるまでは不安な状況が続く」

不確実性やイベントを直前でキャンセルする場合のコストを考慮の上でいくつかのイベントがキャンセルされたことは理解している、とミッチェル氏は話す。

海外旅行が制限されているため、昨年より約20%チケットの販売数を増やした。

「今回販売を強化し、今後控えている他のイベントに関しても同様のパターンを取っており売れ行きは非常に好調だ。実際のところ海外旅行は可能になっておらず、人々が楽しむためのオプションは限られている。海外旅行ができず、国外の旅行先でいくら散財しているか、その分が地元の経済に戻ってくるということは誰もが理解している」とミッチェル氏はコメントする。

大群衆がフェスティバルの一番の成功ではあったが、ミッチェル氏は、雨予報の天候がイベント終了の30分前まで持ちこたえたことへの喜びの方が大きかったという。

午後6時15分頃土砂降りになる前に短時間の雨には見舞われたが、残りのキーウィ・バンド、ゼッドのステージから我慢強い観衆が遠ざかることは無かった。

「良いワインに良い音楽、おいしい食べ物にハグレー公園というのは、夏をスタートするのにぴったりの楽しみ方だ」

ノース・カンタベリーが拠点のジョージ・ロード・ワインのオーナー、カーク・ブレイ氏は過去10年このフェスティバルに参加している。

「屋外で楽しむ一日として素晴らしいイベント。他の人たちが皆楽しい時間を過ごしている中、私はいつもカウンターの間違った向きに立っている。 来場者にワインを注ぐ長い一日。ブランドを宣伝し、どんなワインを造っているのかを人々に知ってもらうための昔ながらのやり方だ」

ワイン評論家のボブ・キャンベル氏が各フェスティバルでマスタークラスを開催している。キャンベル氏によると、聴講者は常に「探求心が高く好奇心旺盛で反応が良い」とのこと。

今年の収穫はほとんどの年よりも早かったため、ワイナリーにとって必要以上のプレッシャーが無かったという。

「もし難しいヴィンテージであれば全員で総力を挙げて取り組まなければならず、パンデミックの影響による人手不足は問題となり得る。一方素晴らしいヴィンテージであれば大きな救いとなる」

フェスティバル参加者による問題行動は見られなかったと警察は伝えた。

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