NZ Wine News
ニュージーランドワインニュース
13.07.2008
ニュージーランド・ソーヴィニヨン・ブランを熟成させる楽しみ

ソーヴィニヨン・ブランは若いうちに飲むのがおいしい品種として広く知られるように、ワイナリーの多くは、ワイン・ショーやコンテスト出品のためにヌーボー(新酒)スタイルとして収穫したその年に出荷する傾向がある。

しかし、マールボロにあるノーティラス・エステートのワインメーカー、クライヴ・ジョーンズ氏が指摘するように、ソーヴィニヨン・ブランでもすぐには出荷せず、ブレンド作業などにより手をかけ、ベストの状態と思われる数年後にリリースするワイナリーも存在する。

「ソーヴィニヨン・ブランはきりりとしたフレッシュさが魅力ではあるが、1年半程度で飲み頃を過ぎるという一般的な考えは私にはばかげているとさえ思える。本当に質の良いワインであれば熟成させると複雑味が増し、硬さも和らぎよりまろやかでさまざまな食事にも合わせやすいものとなる。決して多いとは言えないが、そのようなハウス・スタイルと呼べる、ワイナリー独自のソーヴィニョン・ワインを好んで造っているワインメーカーもいる」とジョーンズ氏は語る。

「クラウディー・ベイソーヴィニヨン・ブラン」で一躍世界に名を馳せたクラウディー・ベイのもう1つのソーヴィニヨン・ブラン、「テ・ココ」が良い例だ。
典型的マールボロ・スタイルとは一線を画したその甘美でまろやかな味わいが特徴でファンも多い。また、同じくマールボロのハンターズでも、ワインメーカーのゲイリー・デューク氏が濃厚で深みがある素晴らしいソーヴィニヨン・ブランを造っている。いずれも樽熟成させており、「早飲みワイン」という同品種のイメージを覆すものとなっている。

いつものフレッシュなマールボロ・ソーヴィニヨン・ブランに加え、数年熟成されたソーヴィニヨン・ブランもいろいろと試して、新たな楽しみを見つけたい。

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