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「マールボロのリバーランドに新たに作られたこの輸送基地は絶好のタイミングで完成した。2025年のヴィンテージの瓶詰シーズンに向けて、今後数ヶ月の間に、パッケージングと輸出ワイン関連の顧客からかなりの在庫を引き受けることになるだろう」と物流・倉庫ソリューション会社のキーコネクト社の統括部長のジャロン・マクロード氏は言う。
周辺に住むマオリのランギタネ部族の言葉で、繋がりという意味を持つ「ホノマイ」と名付けられたこの施設はネルソン湾岸局、キーコネクト社、物流ソリューション会社のセントラル・エクスプレス社の連帯で運営されている。ホノマイ施設は、5,000平方メートルの倉庫、350個の空コンテナ、20フィートコンテナの保管スペースを備えた内陸部にある輸送基地だ。
「ニュージーランド・ワインの約80%がマールボロで栽培・生産されているので、この施設は地元の輸出業者、輸入業者、物流業者には画期的な仕組みとなり、梱包材をマールボロに運び、ワインを満載したトラックをネルソンに戻すという『キーコネクト・モデル』とも言われるようになるであろう」とマクロード氏は大きな期待を込めて語る。
「ホノマイ設備は業界に弾力性をもたらしてくれた。ニュージーランド産のワインを海外に輸出するというだけでなく、国内での付加価値を高め続けたいと考えている。だからこそ、インフラの観点から私たちで出来ることは何でもしたい」と瓶詰、倉庫、物流専門のワインワークス社のピーター・クロウ最高経営責任者(CEO)は言う。
「キーコネクト社はインバウンドのパッケージングを後押しし、ワイナリーが収穫のためにタンク・スペースを確保することで、長い瓶詰めをする期間に活気をもたらすのに貢献している。全てワイナリーが既に輸出確約があるわけではないが、米国と英国市場にはチャンスがあるようだ。
通常は、数ヶ月間倉庫がすべてが空になる時期があり、その後また満杯になるのだが、今後は可能な限りのスペースが必要になると思う」と、2月下旬の施設始動開始でマクロード氏は既に予想していた。
「輸出レベルが回復し、通常の出荷パターンと販売に戻る兆しがある。昨年の今頃のように注文が減ることはないと踏んでいる。倉庫には在庫が積み上がり始めている。通常、前年ヴィンテージの在庫は収穫前にほぼ空っぽになる。しかし、現段階では、2023年産の在庫を手元に持っているワイン会社もかなりいて、正直良い状況とは言えない。ワインワークスの全クライアントを合わせると、2023年からの在庫残がまだある」、ともクロウ氏は言う。
「瓶詰ワインの管理だけでなく、ホノマイではバルクワインのより効率的な流通促進が可能となった。20フィートコンテナ内のフレキシ・バッグがその秘密兵器だ。ネルソン湾のバルクワイン施設は通常夏季が多忙で、コンテナトラックがゲートに毎日長蛇の列となる。現在、これまでにないような量のバルクワインが輸出されている。2024年は物流面で非常に困難な年となった。キーコネクト社が例年ピーク時となる9月、10月は、売上不振がワインの動きに影響した。11月から2月にかけては活気を取り戻し、この数カ月は特に忙しくなった。
現在では、ワイナリーと協力し、早い時期に瓶詰めを行い、物流の負担を軽減したいと考えている。この新施設はワイナリーにも物流会社にとっても双方に良い方法だ。これで、この地域の輸出入や商品の移動が、よりシームレスに行われるようになる」と、マクロード氏は言う。
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