NZ Wine Column
ニュージーランドワインコラム
第19回コラム(Oct/2005)
和食とワイン
Text: ディクソンあき/Aki Dickson
ディクソンあき

著者紹介

ディクソンあき
Aki Dickson

三重県出身、神奈川県育ち、NZ在住。日本では、栄養士の国家資格を持ち、保育園、大手食品会社にて勤務。ワイン好きが高じてギズボーンの学校に在籍しワイン醸造学とぶどう栽培学を修学。オークランドにあるNZワイン専門店で2年間勤務。週末にはワイナリーでワイン造りにも携わる。2006年より約2年間、ワイナリーのセラードアーで勤務。現在はウェリントンのワインショップで、ワイン・コンサルタント兼NZワイン・バイヤーとして勤める。ワインに関する執筆活動も行っている。趣味はビーチでのワインとチーズのピクニック。

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ワインを選ぶとき、まずはおかずを考える。ワインを選んでから献立を決めることも時にはあるが、おおかた、おかずが先だと思う。そんなわけで、お客さんに料理に合うワインを聞かれることがよくある。

あまりにも意外な質問で驚きと笑いを呼んだのが、「やきそばに合うワインを教えて欲しい」という白人系キウイ(ニュージーランド人)のリクエストだった。話によると、彼は若い頃大阪に1年ほど住んだことがあり、焼きそばにたこ焼き、お好み焼きなど、ニュージーランドでは馴染みのない日本の料理を、今でも時々自分で作るらしい。たこ焼き用の鉄板まで持っているのには、びっくりだ。そんな彼には、マッディー・ウォーターのピノタージュをお勧めした。

ワインとチーズとパンさえあれば幸せな私だけど、やっぱり和食が最高だと思う(日本のお米は世界一!)。ニュージーランドのワインは和食に合うものが多いので、ワインをより気軽に楽しむことができる。そこで今回は、和食を中心とした「おなじみのおかず」に合うワインを紹介したいと思う。
甘辛いしょうゆダレと脂のよくのったうなぎは、程よい渋みのこのピノにぴったり。山椒はやや多めにかけて。

●寿司; クラブ・ファーム・ソーヴィニヨン・ブラン 2005
ソーヴィニヨン・ブランのさっぱりした酸味とシャリの甘酸っぱさは絶妙なコンビネーション。文句なしに最高の相性。美味!

●マカロニグラタン; テ・アワ・シャルドネ 2004
クリーミーなグラタンにはなめらかなテクスチャーのこのシャルドネ。エビとの相性も良いので、エビグラタンならなお良し。ホワイトソースを作るときに少し白ワインを入れても美味しい。

●ブリの照り焼き; エスクヴァレー・メルロー/カベルネ 2002
ふっくらとした果実味と程良いタンニンが、脂っぽいブリをさっぱりさせてくれる。照り焼きのタレはやや濃いめに。

このほかにも、こんな料理とワインのオススメも。いろいろと組み合わせて、独自のコンビネーションを見つけてはいかがでしょう?

- やきとり(タレ); イサベル・エステート・ピノ・ノワール 2002
- アジのフライ、エビフライ; オデッセイ・イリアッド・リザーヴ・シャルドネ 2004
- 肉じゃが; マタリキ・サンジョヴェーゼ 2002
- 麻婆豆腐; クリアヴュー・ゲヴェルツトラミナー 2004
- 天ぷら(キス、イカ、エビなど); ビランチア・ピノ・グリジオ 2005
- とんかつ; アルファ・ドームズ・メルロー/カベルネ 2002
- 豚の角煮; テ・アワ・シラー 2002
- 餃子; ノーティラス・クヴェー・マールボロ(スパークリングワイン)

2005年11月掲載
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