NZ Wine Column
ニュージーランドワインコラム
冬もホリデーパークでほっこりしよう
第168回コラム(Jul/2016)
冬もホリデーパークでほっこりしよう
Text: 利根川志保/Shiho Tonegawa
利根川志保

著者紹介

利根川志保
Shiho Tonegawa

大阪出身、東京で10年弱働いたのち2014年にオークランドに移住。東京での多忙な日々をお酒を相棒に乗り切り、ワイン輸入業での勤務を通してワインの魅力に触れる。また、ニュージーランドの造り手との触れ合いを通し、飾らない日常にワインの文化が溶け込んでいるニュージーランドに興味を持つ。現在は永住権獲得を目標に調理師学校にも通い資格取得のために日々勉強中。映画鑑賞が唯一の趣味だったが新たにゴルフと釣り、家庭菜園にも挑戦中。

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ニュージーランドに移住して2度目の冬がやってきました。調理学校に通っている私の学校生活もついに最終学期に突入し、泣いても笑ってもあと数週間の学生生活を噛みしめながら過ごす毎日です。調理コースの2年目ではディプロマのレベル5に突入し、レポート三昧の日々が待っています。ひと学期の10週間で大きなレポートを2つ作成するのですが、1つのレポートに費やす目安とされる時間は約100時間と言われており、週20時間のアルバイトと学校の合間に時間を見つけてはパソコンに向かう学生らしい生活を過ごしています。

レポート内容は食品や食生活にまつわる内容など、調べれば調べる程興味深いものになっていき、個人的に楽しみながら出来るものもありました。そのレポート三昧の成果か、先日腕試しで受けたIELTSのテストでライティングとリーディングのスコアが学校の入学試験時よりもだいぶ上がっていました。英語で学ぶ環境は、英語レベルも自然と向上させてくれています。

そんなレポート三昧の合間の2週間の冬休みは、温泉にでもつかって心も体もリフレッシュしたいとオークランドから東に1時間半程のWaihi/ワイヒに行ってきました。

ワイヒはオークランドからタウランガへの通り道に位置する小さいながらも歴史を感じさせる雰囲気の町で、金の採掘やビーチとしても有名な場所です。そして、このワイヒのホリデーパークには天然温泉のホットプールがついているのが最大の魅力であり、ホリデーパークに宿泊する人はホットプールに無料で入る事ができます。

今回はさすがにテントじゃ寒そうなのでコテージに宿泊してきました。共同のキッチンスペースやシャワーもとてもきれいで清潔でした。また、キャンプサイトも広かったので、次回は夏にキャンプでもう一度来たいとすぐに思う程快適に過ごせました。そして、今回のお目当ての温泉プールはというと、気の利いた事に2種類のプールがあり、ぬるめの子供も遊べる大きいプールと、10人くらいがゆったりと入れる39℃の大人専用プールがありました。

客層は様々で、家族連れやカップルや老夫婦に皆さんプールで穏やかな休日を満喫していました。朝8時半から夜7時半まで何度でも利用できるので、好きな時間に好きなだけ泳いで、温泉にもたっぷりつかる事が出来ます。こちらの天然温泉は微炭酸のとろみのあるお湯で、お肌もスベスベに心もツヤツヤにしてくれました。

ワイヒは人が少なく、笑顔が素敵な方々が多く、のんびりと時間が流れており、とてもリラックスできる町です。また、ちょっと車を走らせて見晴らしの良いところへ行けば、マウントマンガヌイ越しに続く果てしない海岸線を一望できる絶景スポットもあり、雄大で素晴らしい景観にも癒され大満足の旅になりました。オークランドからもドライブにちょうどいい距離なので、気軽に日帰り温泉としても楽しめると思います。

気軽なドライブついでにもう一か所という事で、冬の日差しでも日向ぼっこができる素敵なワイナリーをご紹介します。ウエスト・オークランドにあるウエストブルック・ワイナリーです。

このワイナリーの敷地内には池もあり、水と緑とワイン畑に囲まれた日当たりの良いガーデンがとても心地良い時間を演出してくれます。その素敵な景観からウエディングにもよく使われているようで、テイスティングしている際に出会ったカップルもここで結婚式を挙げたと話してくれました。

また、ピクニック目当ての家族連れもおり、ワインを購入した後、レジャーシートを広げて数家族でピクニックを楽しんでいました。テイスティングカウンターの傍らではチーズや果物も販売しており、ワイナリーの方も是非ピクニックをしに来てほしいと話していました。

そしてここではウエストブルック マールボロ ゲヴュルツトラミネール 2014を購入。辛口で透き通った印象のあるアルザスのゲヴュルツトラミネールと比較し、マールボロのゲヴュルツトラミネールはエキゾチックでトロピカルなアロマと白い花の華やかな香りにしっかりとした味わいで、最後にほんのりと残る甘みが印象的でした。このワインは香辛料のきいた料理やエスニック料理、また中華料理にもおすすめです。

ニュージーランドの冬の味覚の楽しみと言えば、なんといっても牡蠣です。もちろん生牡蠣にレモンを絞って食べても美味しいのですが、冬はやっぱり鍋であたたまるのも醍醐味のひとつという事で、今回は一度で三度美味しいシャンパン牡蠣鍋をご紹介します。シャンパンを一本贅沢に使い、最初はシンプルに牡蠣本来の味を楽しみ、途中で生クリームと白みそで味を変えて更に楽しみ、最後にパスタもしくはご飯でリゾット風にして締めも楽しんでください。

ニュージーランドのスパークリングワインはリーズナブルなもので10ドルからありますので、是非お気軽にお試し下さい。牡蠣やハマグリ等、貝達の新しい食べ方としておすすめです。

○材料
●シャンパンor スパークリングワイン 辛口
●お好きな貝類(牡蠣、ハマグリ、ムール貝等)※貝はしっかりと閉じた割れていないものを選んでください。
●エシャロット 半分
●生クリーム 100ml
●白みそ 大匙1
●パルメザンチーズ もしくはお好みでとろけるタイプのチーズ
●マッシュルーム 2つ
●パスタ150g 程度or ご飯1善

○手順
1. エシャロットをみじん切りにする。
2. 鍋にシャンパンもしくはスパークリングワインを1本入れる。
3. ふつふつと煮立って来たらエシャロットを入れ、香りが立つまで待つ。
4. 香りが立って来たらベースとなるスープは完成。お好きな貝を入れて貝が開くとできあがり。※牡蠣は殻から身を外したものをプリっとするくらい約2~3分を目安に調理してください。
5. 次は生クリームと白みそを鍋に溶かし入れて、再度煮立たせてお好きな貝を入れて下さい。貝が開いたらできあがり。
6. スライスしたマッシュルームを入れ、お好きなパスタ(ゆでたもの)やご飯を入れ、ひと煮立ちさせてチーズをたっぷりかけて出来上がり。

2016年8月掲載
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