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みなさんこんにちは。このコラムを読まれている方は、もちろん多少なりともワインに興味がある方だと思いますが、他にも色々な方が目にしているのではないかと思います。ニュージーランドに興味があり色々調べている方、観光旅行や留学、移住など渡航をするにあたり、様々なニュージーランドの情報を得ようとしている方など。
かくいう私も一年前はそのうちの一人でした。2014年2月、日本で経営していた店を閉め、新たな展開を求め家族とともにオークランドに移住してきました。
私のコラムではニュージーランド・ビギナーとして、移住してから知ったり感じたりした現地のワイン環境を、難しい話抜きで書いてみたいと思います。
そもそもなぜニュージーランドだったのでしょうか。理由はいくつかあるのですが、ワインの産出国というのはひとつの大きな理由になりました。実を言うとそれまでニュージーランドのことはあまりよく知りませんでした。南半球、オーストラリアの隣にある小さい島国、羊がたくさんいるんでしょ?国旗がお隣さんと似てるよなぁetc……。数年前の悲劇的な地震によりクライストチャーチという都市名は知っていたのですが、首都ってどこだっけという感じでしたね。
代表的な生産地域として知っていたのはソーヴィニヨン・ブランで有名な南島のマールボロや、ニュージーランド第二の産地として知られる北島最大の産地ホークス・ベイ、その他ギズボーンやセントラル・オタゴ、ネルソンなどといった産地名も把握しておりましたが、果たして自分が行くオークランド周辺がどういう産地でどのくらいの数のヴィンヤードがあるのかというのは、実はわかっておりませんでした(笑)。移住半年前に下見で一度来た際に色々しらべてみた末、オークランド近くのワイヘキ島というところが有名な産地だということを突き止め、足を運んできたくらいで。
さて、移住して一年。いろいろ聞いたり調べたりしながらワイナリー巡りを楽しんで来ました。今回はオークランド中心部からもっとも気軽に行ける2つの生産地域をピックアップしてご紹介したいと思います。
まずは前出のワイヘキ島(Waiheke Island)。オークランド市街地の東側、ハウラキ湾に浮かぶワイヘキ島はリゾート地としても有名です。ダウンタウンからフェリーで40分ほど、伊豆大島くらいの大きさの島に30件近くのワイナリーが点在しています。
ワインの商業生産が始まったのが80年代初頭ということですから、ニュージーランドの中にあっても比較的新しい産地なのでしょうか。いまではメルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンなどから造られるボルドー・スタイルの赤ワインで有名な高級ワイン産地として知られています。多くのワイナリーがセラードアーを持ち一般客を迎え入れているようです。
大体どのワイナリーでも10ドルから15ドルくらいで3~5種類のワインを試飲させてくれるので、試飲だけでも気軽に楽しめちゃいますね。通常、ワインを購入すると試飲代はチャージされません。
こちらのウェブサイトでも紹介していますが、ワイナリー・ツアーなどもあるので、観光客でも出かけやすく手軽にワイナリー巡りができます。
そして、車があれば一番気軽に行けてしまうのが西オークランド地区周辺のワイナリー。クメウや隣接するフアパイ、ちょっと手前のオラティア、ヘンダーソンといったあたりも含め、オークランド北西部にワイナリーが点在しています。中でもワイナリーの多いクメウ(Kumeu)にはオークランド中心部から直結するモーターウェイを使って30分ほどで着いてしまいます。
休日予定が無いときに、ワイナリーでものぞきに行くかと気軽に行けちゃうわけですね。これが以前住んでいた東京だと、一番近い生産地域は山梨あたりになるのですが、電車が直結していると言ってもやはり一日がかりになってしまいますからね。
クメウ地区のワイナリーは、どこも無料で試飲をさせてくれるのが特徴です。ただ決まりではないですがやはりマナーとしては、試飲をしたら一本でも購入することをお勧めします。
こちらに出かけるのはバスなどでも行けると思うのですが、数件まわることを考えるならやはりレンタカー利用がよろしいでしょうか。運転手として一人犠牲になってもらってグループで行くのが楽しいのではないかと思います。
オークランドには他にも、市街地から車で1時間ほど北上したところにあるマタカナ(Matakana)、逆に南の方に30分ほど下ったクレヴドン(Clevedon)という地域にいくつかのワイナリーがあり、オークランド空港すぐ近くには大手のヴィラマリアがきれいなワイナリーとヴィンヤードを構えています。
ニュージーランドといえば、随一の都市オークランドへ観光という方も多いと思います。マールボロやホークス・ベイには足を延ばせないけどワイナリーを見学してみたいという方は、ここオークランドでたくさんのワインに触れてみてください。