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今ではどこの家庭にも欠かせなくなったオリーブオイル。みなさんは美味しいオリーブオイルを造っている国と言えばどこを思い浮かべますか?イタリア、ギリシャ、スペイン、トルコなど地中海沿岸がやはり有名かと思います。しかしニュージーランドのオリーブオイルもかなり素晴らしいんです。そしてワイナリーでもオリーブオイルを造っているところがたくさんあるんです。今回はワイナリーとオリーブオイル(主にエクストラバージン)についてご紹介したいと思います。
ニュージーランドのオリーブオイルはアメリカやヨーロッパ、最近では日本などでも数々のオリーブオイルコンテストでメダルを獲得しています。ニュージーランド国内でもNew Zealand Extra Virgin Olive Oil Awardsというコンテストがあり、生産量など各部門別に毎年多くのオリーブオイルが表彰されています。そこではオリーブオイル専門の生産者だけではなくワイナリーが造るオリーブオイルも見事受賞をしています。昨年2016年のNew Zealand Extra Virgin Olive Oil AwardsではHawkes BayのEsk Valleyやワイヘキ島のMan o’ Warが受賞しています。
ニュージーランドのワイナリーを巡ると、多くのワイナリーでオリーブの木を見かけます。諸説ありますが物の本によるとワイン用の葡萄の木とオリーブの木の栽培の歴史は6000~8000年前と言われており、やはり紀元は地中海沿岸地方とも言われています。ワイン用に造られる葡萄とオリーブは成育する環境が似ていること、古代よりワインとオリーブは人々の生活に深く根ざし欠かせないものであったことは歴史的文献や歴史的建造物だけでなく、映画や本などからもからその様子をしることができます。現代最も市場に流通しているワインはフランスやイタリアのものだと思いますが、フランスやイタリア北部よりももう少し乾いた暑いエリアをオリーブの木は好むようです。
ニュージーランドには北から南までたくさんのオリーブオイル生産者がいます。南北に長い国土は様々な気候を持っていますが、一貫して日差しは強烈で、オリーブの葉はその日差しをいっぱいに浴びて育ちます。
各生産者達はオリーブの品種ごとや、ブレンドのスタイルで何種類かのアイテムを販売していることが多く、ワインの生産と非常に似ていますね。ワイナリーのセラー・ドアーのようにテースティングスペースを設けているところもあり、それぞれのオリーブオイルの味の違いを試食することができます。
オリーブオイルの味の表現はこれまたワインに似ており、辛み・苦みをもとにスパイシーで味の強いものをフルボディ、軽めで繊細な味わいなものをライト、その中間をミディアムタイプというそうです。オリーブの実がまだ緑のうちに絞った青々しい草や葉のような香りのするフレッシュなグリーンタイプのオリーブオイルとニュージーランドワインの代表格であるソーヴィニヨン・ブランとのマッチングは非常におすすめです。
以前僕が働くワイナリーで、収穫したオリーブをすぐに絞り、次の日にはオリーブオイルになってすぐにみんなでテースティングしたことがありました。まるでオリーブのジュースのようにあまりにもフレッシュで「ストローをさして飲めるんじゃないか」と冗談を言っていました。もちろんオイルですけどね。
オリーブオイルの保存に関してですが開けたら早く使い切った方が良いことはよく知られていますね。これまたワインと似ているのは保存に関してで、光と熱に弱いそうです。酸化するため空気に触れさせてはいけない、光に弱い、(ワインと同じくエクストラバージンオリーブオイルでは遮光ボトルがほとんどです)、温度変化に弱いそうです。
さて、ニュージーランドのワイナリーで造られているオリーブオイルの多くはだいたい一種類、ブレンドタイプになるかと思います。生産量もさほど多くなく、ラベルのシールに手書きでヴィンテージを記入しているのをよく見かけます。手作り感が微笑ましくてお土産にいいかもしれませんね。
MatakanaにBrick Bayというワイナリーがあります。ここは建物自体がアートであり、様々なスカルプチュアがあり、ユニークな造りながらも居心地のよいレストランは週末訪れた際非常に賑わっていました。ワインと一緒にセラー・ドアーでテースティングしたオリーブオイルは非常にバランスが取れていて自分好みだったので、お土産に買って帰りました。
青や緑の爽やかさをイメージするニュージーランド、そのニュージーランドワインとオリーブオイルと共に、これからの清々しい春の季節に食卓を彩ってみてはいかがでしょうか。