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今年は、日本でも多くの地域で大雨の被害があったようですが、一日も早い復興をお祈りしています。ニュージーランド、特にオークランドとホークス・ベイでも2月12~14日にかけて襲ったサイクロン(台風)『ガブ…… 続きを読む
今年も行って参りました。我らニュージーランドワイン好き(の業務関係者)の祭典へ。場所は東京・六本木のリッツ・カールトンです。イベント名は「ニュージーランドワイン試飲・商談会」。このサイトの主催である齋…… 続きを読む
皆さま、こんにちは。日本の多くの地域と比べても比較的温暖なオークランドですが、随分寒くなってきました。とは言っても、6月22日にショーテスト・デー(冬至)を迎えましたが、それでも朝の室内温度が12度で…… 続きを読む
第229回
広まれ!ニュージーワイン その2... 続きを読む
広まれ!ニュージーワイン その2... 続きを読む
第228回
最近飲んだニュージーランドワインと「P... 続きを読む
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第227回
広まれ!ニュージーワイン... 続きを読む
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いろいろなラベルが付いたボトル・ワインが陳列されているワインコーナーの隅っこの方に、四角い箱が並んでいるのを見たことはありませんか。それがカスク・ワインです。これは、箱に入ったワインで、バッグ・イン・ボックスなどとも呼ばれています。3,000mlや5,000ml入りのこのカスク・ワインは、750ml入りの一般的なボトル・ワインに比べて大容量の割に、値段が10~25ドル(800~2,000円)程度と、実にリーズナブル。これを一晩で飲み干して、パーティー騒ぎする若者もいれば、チビチビやりながら料理にも使う、キッチンドリンカーもいるようです。
いつもはボトル・ワインしか買わない私も、赤のカスク・ワインをひとつ買ってみました。料理にワインをたくさん使う我が家では、ボトル・ワインを使ってしまうともったいなく感じていたからです。使ってみると、こりゃ、便利。カップ3~4杯必要とするキャセロールを作るのも、惜しみなくワインを使うことができます。仕上がった料理も、ケチらずに使ったせいか、ワインに甘みがあるせいか、いつもよりも美味しく感じるではありませんか。
このカスク・ワインを買って帰ったその日、フラットメイト(同居人)に、「あら、カスク・ワインなんか、あなた飲まないでしょ?」と言われ、「料理用に買った」と答える私に、「やっぱりね」のひと言。ニュージーランドでは、カスク・ワインは飲料用よりはむしろ料理用、高級ワインよりはむしろ低級ワイン、と考える人が多いのです。
そもそもカスク・ワインとは何なのか、カスク・ワインの真実をご紹介したいと思います。
しかしながら、カスク・ワインには以下のような欠点があります。
私がニュージーランド最大手の某ワインメーカーに研修で出かけ、ワイン造りに携わった時に知ったのですが、カスク・ワイン用には、非常にお粗末な材料が使われていること、味をごまかすための砂糖がたっぷり添加されていること、更にボトル・ワインには通常加えられない添加物も入っているということです。
元々、カスク・ワインにはあまり興味がありませんでしたが、この日を境に、カスク・ワインを嫌悪するようになってしまっていました。
今でも、料理用として用いるだけですが、実は、カスク・ワインの常識が変わりつつあるのです。
アメリカでは今、カスク・ワインが大ブーム。これまでのような、低級ワインではなく、高品質のヴァラ・エタルワインやブレンド・ワインをカスクに入れて売られているのだとか。伝統を重んじるヨーロッパでは、こんなブームは起こりそうにもありませんが、さすがアメリカ、新しい国は、新しいアイディアを受け入れやすいのでしょう。新しい国、ニュージーランドでもこの動きがいつか伝播してくるかもしれません。そうしたら、カスク・ワインを毛嫌いすることなく、飲料用として利用する人も増えることでしょう。