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みなさんは、「マルド・ワイン(Mulled Wine)」と言う言葉を聞いたことがありますか。この馴染みのない言葉は、実は日本では、「ホット・ワイン」(和製英語)と呼ばれています。
真冬の凍えた体を温めてくれるマルド・ワインは、ニュージーランドの南島では冬の風物詩ともいえるもの。カフェやバーのカウンターに掲載された、「Yes! We have Mulled Wine(マルド・ワインあります!)」という看板をよく見かけます。私の働くワインショップでも、毎年冬になると、倉庫から電気保温鍋が運ばれ、マルド・ワインがカウンターの後ろでスタンバイします。ショーウィンドーの小さな看板「マルド・ワイン $5」を見た道行く人々は、ちょっと足を止めて、体に染み入るこの温かいワインをすするのです。
このマルド・ワインって、いったい何?「ホット・ワイン」と日本語化されていることからも分かるように、文字通り温められたワインです。マルドという言葉は、『砂糖と香辛料を加えて温められた』という意味を含んでいます。ワインのみならず、ビールやリンゴ酒などの飲料もマルドされますが、ここではワインにフォーカスしたいと思います。
一般的に、渋みの少ない安価な赤ワインを用います。シナモンやクローブなどの香辛料、砂糖、シロップまたは蜂蜜などの糖分、オレンジジュースを加えたら、加熱して出来上がり。アルコールが揮発してしまう上に、焦げた匂いが出るので、沸騰させないのがコツです。
その昔(中世時代)、マルド・ワインはとても健康に良いと考えてられ、特に寒い冬場は、風邪対策のためにも推奨されていました。また、何にも優る媚薬ともみなされていたようです。15世紀には、料理本にバラエティー豊かなマルド・ワインの作り方が載るようになり、現在では、多くの家庭で定番飲料のひとつとなっています。
北半球の寒い地域では、クリスマスに欠かせない飲料とされているマルド・ワイン。その季節は、11月中旬から始まります。北欧諸国ではグロッグ(Glogg)、ドイツではグリュー・ワイン(Glühwein)、フランスではヴァンショー(Vin chaud)と呼ばれていて、国や地域や家庭によって、そのレシピが違うようです。南半球のニュージーランドでは、寒くなり始める6月頃から春先の9月頃まで出回ります。
ワインを温めることに抵抗がある方には、タブーと思われがちなマルド・ワインですが(実は私も初めは好きではありませんでした)、ワインだと思わず、本当に寒い日にホット・ドリンクだと思って飲めば、考え方が変わるはずです。私自身、今では完全にマルド・ワインにやみつきです。いつもは出来合いの、温めるだけで飲める簡単マルド・ワインを愛飲していましたが、我が家でも手作りマルド・ワインに挑戦してみました(レシピ参照)。
そして、マルド・ワインの食べ合わせですが、チーズフォンデュや、フルーツのたっぷり入ったパウンドケーキなどとも相性が良いですね。でも、一番のおススメは、おつまみなしで寝酒に一杯。う~ん、最高です。
マルド・ワイン・オリジナル・レシピ例1:
安い赤ワイン:1本(750ml)
柑橘類(レモンまたはオレンジ):1個(スライス)
シナモン:6スティック
クローブ:12粒
ナツメグ:小さじ1/4
しょうが(スライス):2~3枚
オールスパイス:小さじ1/8
上記の材料を鍋に入れ、沸騰させないように気を付けながら20分ほど火にかける。
マルド・ワイン・オリジナル・レシピ例2:
赤ワイン:1本(安いものでO.K.)
水:750ml(ワインと同量)
リンゴ:1個(皮ごとスライス)
オレンジ:1個(輪切り)
シナモン・スティック:1本
クローブ(粒):12個(スライスしたリンゴやオレンジに刺しておく)
ナツメグ(粉末):少々
しょうが:スライスしたものを数枚
砂糖:大さじ2~3
上記の材料を鍋に入れ、沸騰させないように気を付けながら20分ほど火にかける。
参考商品1:ハーブ&スパイス・ミル社のトラディショナル・マルド・ワインミックス
参考商品2:レッドウッド・セラーズ社のアルパイン・ウォーマー(リンゴとボーイズンベリーのマルド・ワイン)