NZ Wine Column
ニュージーランドワインコラム
第101回コラム(Feb/2011)
ジェロバー ニュージーランドワイン・パーティー
Text: 吉武亜季子/Akiko Yoshitake
吉武亜季子

著者紹介

吉武亜季子
Akiko Yoshitake

東京都出身、東京在住。広告関連企業に勤めるワイン愛好家。 ニュージーランドの友人からお土産にもらったピノ・ノワールのおいしさに感動して、NZ旅行を決意。2週間かけて5つのエリア/約20ヶ所のワイナリー巡りを実施。現在、ワイン学校にも通いながらブルゴーニュや新世界ワインの勉強を進める傍ら、都内で開催される各種ワインイベントへ積極的に参加。趣味はサーフィン、旅行。

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2011年3月3日、場所は六本木。ニューヨークの57丁目にインスパイアされたというスタイリッシュレストラン「57 -Fifty Seven- 」にて、 “ジェロバー ニュージーランドワイン パーティ”が開催されました。

今回はタイトル通り“ニュージーランドワイン”ナイト!ニュージーランドから7つのワイナリーより26種類のワインが、そしてお店自慢のお料理がビュッフェスタイルでたっぷり味わえるとのことで、多くのワインファンが集まりました。

さっそく受付を済ませると、ウェルカムドリンクでお出迎え。今回の特別ゲストでもある「MT. DIFFICULTY WINES(マウント・ディフィカルティー・ワインズ」のピノ・グリでした。私はニュージーランドワインのピノグリが大好きです。後味もすっきりしたこちらの素敵なウェルカムドリンクで、仕事のつかれも忘れてイベントモードに入ります。

ピノ・グリのウェルカムドリンクを片手にお料理を待ちつつ、今回のイベント主催者ジェロボーム社のお二人へご挨拶。社長でニュージーランド出身のカールさんとオーストラリア出身のサリーさんです。いつもサリーさんにはワインイベントのご案内をいただいたり、オススメワインのアドバイスをいただいたりとお世話になっています。この日は、お二人とも「MT. DIFFICULTY WINES(マウント・ディフィカルティー・ワインズ」のTシャツでばっちりきめてました!

そうこうするうちに、中央のカウンターにお料理が運ばれてきました。ビュッフェ形式とあり、人だかりがすごいです。少々出遅れながらも、私も列につきました。メニューは、サラダ、お肉料理、お魚料理(もちろんニュージーランドらしくサーモン!)、ポテト、ライス・・・など盛りだくさん。

さてさて、しっかり食べてワインテイスティング前の準備をせねば。

おなかも落ち着いたところで、いざ、出動!ワインテイスティング開始!

最初は白ワインから。ニュージーランドの白ワインといえばソーヴィニヨン・ブランを思い浮かべますが、今回はシャルドネをいただくことに。

まずは、オークランドの「KUMEU RIVER(クメウ・リヴァー)」から2つ。1つ目は、「Coddington Chardonnay 2007」。2つ目は、「Estate Chardonnay 2007」。2つとも同じヴィンテージですが、前者は“Coddington”という単一畑によるワインであるのに対して、後者は“単一畑同士によるブレンド”とのこと。どちらも素敵なワインでした。特に“Coodington”の華やかな香りとすっきりした後味が印象的でした。クメウ・リヴァーのシャルドネファンが多いのもうなずけますね。

続けて、シャルドネで有名なホークス・ベイ「CRAGGY RANGE WINENRY(クラギー・レンジ・ワイナリー)」の「Chardonnay Kidnappers Vineyard 2009」、「Riesling Fletcher Family Vineyard 2009」へ。私は当初ホークス・ベイのクラギー・レンジへ行ったとき、“Kidnapper?え?誘拐するの?”とびっくりしたのですが、“場所”の名前と知りほっとしたのを覚えています。ガイドブックにも“Cape Kidnappers(ケープ・キッドナッパーズ)”とあるくらいなので、このあたりの畑からのワインのようですね。

また、リースリングは、まさにワイン学校で教えてもらったオイリーな証“ガソリン香”がするのと同時に蜜の香りが漂い、そのパワフルなボリューム感に驚きました。こちらは、マールボロの畑から造られたそうです。ちなみに、カール社長も最近シャルドネについてブログに寄稿されていました。「ニュージーランドで作ったシャルドネの素晴しさ!」もぜひご覧ください。

http://jero-blog.blogspot.com/

さて、白ワインを満喫したところで、赤ワインへ。

ニュージーランドワインの赤といえばもちろんピノ・ノワール!今回もいろいろなピノ・ノワールがあり、ピノファンとしてはにんまり。

そんな中から、まずは今回の特別ゲストであるセントラル・オタゴの「MT. DIFFICULTY WINES(マウント・ディフィカルティー・ワインズ」から2種。

「Long Gully Pinot Noir 2007」と「Pinot Noir 2009」。特に前者は、フルーツの香りがある中にもスパイスや土の香りもあり、エレガントな味わいでした。昨年訪問した私には、セントラル・オタゴの風景がうかぶようでした。自然の恵みに感謝したくなります。

ちなみに、こちらのワイナリーは、現地セントラル・オタゴにあるレストランもオススメです。昨年訪問した際は、ランチをいただいたのですが、ワインはもちろん、お料理も素晴らしかったです。セントラル・オタゴへご旅行の際にはぜひお立ち寄りください。

さて、本日のもう一つの主役、 「THE CRATER RIM(ザ・クレーター・リム)」のピノ・ノワールも素敵でした。ピノ・ノワールは、セントラル・オタゴだけではありません。先日、地震の被害にあったクライストチャーチ近郊、カンタベリー地方ワイパラからも素晴らしいピノ・ノワールが提供されていました。

この日はクライストチャーチの地震からまだ10日を過ぎたばかりという時期。

ジェロボーム社では、クライストチャーチ復興支援活動として“We Love Christchurch”キャンペーンを実施中。こちらのワインの横には募金箱も設置され、ワインテイスティングを楽しむ傍ら、多くの参加者が募金活動に協力していました。当日集まった寄付金(136,000円)は、ニュージーランド政府の「

昨年クライストチャーチとリトルトンに訪問したときのこと、まだはっきり覚えています。私もこの場を借りて、微力ながらも協力させていただきました。また、この活動は5月まで続くそうです。詳しくはこちら↓まで。

http://www.jeroboam.co.jp/welovechrist.html

ピノ・ノワールを満喫したあとは、素晴らしいシラーで有名な「CRAGGY RANGE WINENRY(クラギー・レンジ・ワイナリー)」の「Syrah Block 14 Gimlet Gravels 2007」、そして最後は、私がニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランでもっとも大好きな…といっても過言ではないマールボロの「DOG POINT VINEYARD(ドッグ・ポイント・ヴィンヤード」の「Sauvignon Blanc 2009」でテイスティングを終えました。

そして、パーティの締めくくりは、ジェロバー恒例の抽選会。今回の賞品は、特別ゲストでもある「MT. DIFFICULTY WINES(マウント・ディフィカルティー・ワインズ」からワインボトルのプレゼント。

ジェームズさんと奥様のオデルさんが見守る中、抽選に当たった方々もとてもうれしそうでした。

ちなみに、オデルさんにお話を伺ったところ、日本は今回が初めてで翌日には帰国されるとのこと。滞在中は、北海道や東京を中心に日本を楽まれたようです。この日はまさにそんな初来日の最後の夜だったんですね。ご一緒できてうれしかったです。

ジェロボーム・ファイン・ワイン・クラブでは、ニュージーランドからワイン生産者が来日される際は、いつもワインパーティを開いてるそうです。今後も楽しみですね。

2011年3月掲載
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