NZ Wine Column
ニュージーランドワインコラム
ニュージーランドワインの世界的評価って?
第235回コラム(Aug/2024)
ニュージーランドワインの世界的評価って?
Text: 堀内亜矢子/Ayako Horiuchi
堀内亜矢子

著者紹介

堀内亜矢子
Ayako Horiuchi

幼少期から高校までブラジルで育つ。
アメリカの大学を卒業後、日本へ帰国しファッションブランドへ就職。 のち、IT企業にて長年マーケティング業に従事。
家族の仕事に伴い再度渡米し、ITマーケターから料理研究家へ転身(サンフランシスコのル・コルドン・ブルー卒業後、ミシュランスターシェフ Michael Chiarelloに師事、その後自身の料理教室を主宰)。
再度日本へ帰国後キッチン・インテリア業界を経て、NZ winelover創業。 船舶免許、調理師免許、J.S.Aワインエキスパートなど「船を出し釣って→捌いて料理して→飲む!」をしたいがゆえの免許はひととおり保有。

運営サイトはこちら(別リンク)
NZ winelover(ニュージーワインラバー)

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Kia Ora!ニュージーランドワイン専門店「NZ winelover(ニュージーワインラバー)」を営む堀内です。

ニュージーランドのワインは最近色々なところで目にするようになってきて(先日の天皇皇后両陛下がイギリスご訪問時の晩餐会で振る舞われたワインもニュージーランドワインでしたね!)、結局のところ、今ニュージーランドのワインって世界でどう評価されているんだろう、と思ったことありませんか?

そんな素朴な疑問に応えるお話を今日はしたいと思います。

1. ワイン評論家による評価

ワイン好きならきっと名前を聞いたことがある評論家、故ロバート・パーカー、ジャンシス・ロビンソン、ジェームス・サックリング、ボブ・キャンベル、ティム・アトキン……と云った面々は、それぞれ自身の評価基準に則って世界中のワインを毎年評価しています。その中に、ほぼ毎年ニュージーランドワインが挙がってくる=世界のワインと肩を並べる評価、だと思って良いので、ニュージーランドワインはハイ・レベルなクオリティにあると言って良いでしょう!

例えば、ロバート・パーカー亡き後、世界で影響力あるワイン評論家として高名なJames Suckling(ジェームズ・サックリング)は、国別にワイン・ランキングを発表していますが、「TOP 100 WORLD WINES」という、その名の通り国をまたいだTOP100ワイン・ランキングも毎年年末あたりに発表しています。2023年度で云うと、上位ランクはフランスやイタリアといったいわゆるオールドワールドが占める中、ニュージーランドのワイナリーが39位にSato Wines( サトウ・ワインズ )、40位にTe Mata Estate Winery(テ・マタ・エステート・ワイナリー)、47位にKumeu River Wines( クメウ・リヴァー・ワインズ )がランクイン!

それ以外、下記ワイナリーは上記評論家を始めその他プロによる高評価の常連ですので、名前に聞き覚えがある方も多いでしょう: Pegasus Bay Winery ( ペガサス・ベイ・ワイナリー)Blank Canvas Wines( ブランク・キャンバス・ワインズ )Felton Road(フェルトン・ロード)Trinity Hill ( トリニティ・ヒル )……などなど。

余談ですが、そもそもワイン評論家ってどんな人がいるの?と気になる方は、tasting.com社のサイトが面白いのでご覧ください。毎年、評論家自体を評価するコンテンツ「The Best Wine Critic of the World」があるので私も楽しんで読んでいます。ちなみに、2024年のベスト評論家として選ばれたのはJancis Robinson MW!

2. ワイン専門メディアによる評価

グローバルでは、恐らく一度は聞いたことのあるWine Advocate、Decanter、The Real Review、Wine Spectator、Vinous……、などなど。国内では、Winart、ワイン王国、WANDS、Real Wine Guideなどを目にしたことはあるのではないでしょうか。

例えば、私がアメリカに住んでいた当時からの愛読誌Wine Spectatorも毎年「Top 100 Wines」という国をまたいだTOP 100 ワインを発表していて、昨年2023年度は10位にGreywacke、15位にAstrolabe、21位にBabichが高位置にランクイン!

それぞれ選定基準は違えど、ニュージーランドワインがワインランキングにランクインするのはもはや当たり前ですし、ニュージーランドワイン自体の特集が組まれたりするほど。そんな注目すべきワインカントリーに名を馳せているのを見ても、他国と肩を並べる立ち位置にいるのだなということが分かりますね!

3. ワインコンクール/コンペティション/コンテストによる評価

世界中でさまざまなワインコンクールが開催されますが、Decanter World Wine AwardやInternational Wine Challengeの二つが恐らく2トップの大会だと云われることが多いです。というのも、評価基準が高い&厳しく、いわゆるワイン業界から信頼を置かれているからです。その中で高評価されたニュージーランドワインは、やはりグローバルスタンダードであることに改めて気づかされると思います。

 

前述のDecanterの今年2024年の賞には、国をまたいだランキングにBest in Showとして、2年連続 Mcarthur Ridgeが97ポイントの高得点を獲得しています!

さて、今日は改めてニュージーランドワインの世界的評価、ということでお話させていただきましたが、少し参考になりましたでしょうか?

これを機に「今日はニュージーランドワインを飲もう♪」という気分になってくださったら嬉しいです。

では、また!

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