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皆さま、こんにちは。 南半球に在るニュージーランドでは既に初夏の陽気な日差しがまぶしい季節となっています。天文学的に、そして気象学的にはニュージーランドの夏はLongest Day(12月21日か22…… 続きを読む
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ニュージーランドは先日オークランドで接触者にも関わらず規則を守らず自己隔離をしなかった若者が感染し、市内の様々なところに行っていた事で7日間のロックダウン。それも無事解除になりオークランドは警戒レベルも1に下がったろことです。私の住んでいるネルソンは南島にありクライストチャーチを含む南島は数か月も市中感染が発生していないためオークランドがロックダウン中も通常の日常生活を送れていました。
その通常の日常生活の些細な楽しみと言えば「週末のワイン」。日本でワインの営業をしていた頃はほぼ毎日ワインを飲んでいましたがニュージーランドに来てからは毎週末の楽しみにしています。理由は。。。飲みたい!ワインが安くはないから(笑)日本では2,000円くらいだと普通ですがニュージーランドのスーパーでの売れ筋が15ドルくらい。選ぶワインは20ドル前後から30ドルなので毎日飲んでいると破産してしまいます。基本的に白ワインが好きなので99パーセントが白ワイン。そしてソーヴィニヨン・ブラン以外の白ワインが90パーセントと言う非常に偏った構成になっていますが、今回は毎週末楽しみに飲んでいるワインをご紹介したいと思います。
まずはニュージーランドと言えばの、たま~に飲むソーヴィニヨン・ブランから。
もう日本でも有名な大御所アタ・ランギのソーヴィニヨン・ブラン。マールボロのソーヴィニヨン・ブランはパッションフルーツやパイナップル、芝生のような清々しい青い香りが顕著ですがマーティンボローのソーヴィニヨン・ブランはもちろんそう言った特徴はあるのですがパッションフルーツと言うよりは柑橘系、そして全てが落ち着いていて上品な印象です。
こちらはマールボロから。ワインを造っているのは日本人のTakaki Okadaさん。有名ですね。マールボロならではのパッションフルーツと言うよりは青リンゴのような果実味とドライハーブのような印象。アタ・ランギに比べるとマールボロの特徴であるパッションフルーツが見え隠れしますがマールボロでも落ち着いた1本なのでゆっくり食事と合わせて飲みたいソーヴィニヨン・ブラン。
そして次は夏には欠かせないロゼ。ニュージーランドでロゼと言えば圧倒的にピノ・ノワールから造られることが多いのですが北島ではメルローやシラーからもロゼが造られます。
ピノ・ノワールで有名なアタ・ランギですがロゼはホークス・ベイのカベルネ・ソーヴィニヨンとマーティンボローのメルロー、ピノ・ノワール、シラーをブレンドして造られています。ラズベリーのようなフレッシュな果実味と、シラーから来るのか少し胡椒のようなニュアンスもあります。個人的には夏にビーチで飲むというよりはポークやサーモンなど少し脂身のある料理と合わせて楽しみたいロゼでした。
ネルソン近郊の新しいワイナリー。ピノ・ノワール100%。ここはロゼの他にピノ・ノワール、ピノ・グリ、シャルドネを造っていますがどれもヨーロッパのようなスタイル。このロゼもスタイルはプロヴァンスでピンク・グレープフルーツや野イチゴのような果実味と最後に少しタンニンを感じるスタイル。こちらは食前酒に良さそうな印象でした。
こちらもネルソン近郊のカフランギが造るロゼ。ロゼらしいチャーミングな果実味とほんのりとしたタンニン。ビーチなどで海を眺めながら飲みたくなるロゼでした。
そしてここからは私がヘビーローテーションしているリースリングとその他の白ワイン。ニュージーランドはまだまだソーヴィニヨン・ブランが圧倒的に多く、その次にシャルドネ、ピノ・グリが来てリースリング、そしてその他の品種が数パーセントを占めています。ただ生産者の中でもソーヴィニヨン・ブランに代わるブドウ品種を探求して造るワイナリーも。
これはノース・カンタベリーのペガサス・ベイが造るカジュアルクラスのリースリング。少し残糖がありますが酸がしっかりしているので非常にバランスが取れています。ノース・カンタベリーは石灰質が多いのでミネラル感も感じられリースリングには理想的な地域に思えます。
ここもノース・カンタベリーにある個人的に大好きなのワイナリー。残糖が12グラムとドライリースリングと言う割には結構甘めなのですがそこはリースリング特有の酸がしっかりとありレモンキャンディーのような(そこまで甘くありませんが雰囲気が)甘酸っぱいリースリングです。ワイン単体でも楽しめますが、私が好きなのはフィッシュアンドチップスに合わせて飲むこと(笑)こってりとした脂分をすっきりと流してくれます。
ニュージーランドでもピノ・ブランを造っている生産者は少ないのですがマーティンボローにあるエスカープメントのピノ・ブランは樽発酵していてほとんど残糖分のないスタイル。ストーン・フルーツのような果実味とスパイシーな味わい。これはお刺身や寿司など魚料理を使う日本食に合いそうな印象でした。
今注目を浴びているのはアルバリーニョじゃないでしょうか?(と好きなので勝手に思っています(笑))ノース・カンタベリーもそうですがマールボロもアルバリーニョを造っている生産者は増えていて、本場スペインの海岸沿いに位置するリアスバイシャスのアルバリーニョと比べるとミネラル感に欠けますが、白い花のような香り、瑞々しい果実味と綺麗な酸は飽きない味わいです。
マールボロのフォレストが造るシュナン・ブラン。初めて飲んだのは昨年3月ロックダウン中に会社の上司が持って来てくれてブラインドで思いっきり外した時でした(笑)。
花梨のような果実味、しっかりとした厚みのあるシュナン・ブランらしい味わいですがマールボロらしいフルーティーさも持ち合わせていて進んでしまいます。
写真のドクターシリーズ、今は日本へは輸出していないようですが、日本で働いていた頃にこのリースリングを売ってたのでとても懐かしかったです。写真は同じリースリングでも2011年と2019年の飲み比べ。2011年はいわゆる石油香が出始めていて、苦手な人も多いかも知れませんが、熟成したリースリングの特徴が出ていました。
そして最後はスパークリングワイン。ニュージーランドでスーパーなどに売っているのはその多くが炭酸注入方式で造られたカジュアルなものが多いのですが、ちょっと特別な日にはシャンパンを飲む人も少なくありません。
約40年前にフランスから移住したフランス人がスパークリング・ワイン(メソード・トラディショナル方式の)だけを造るワイナリー。当時はスパークリングワインだけを造るなんて、と馬鹿にされたそうですが今ではニュージーランドのスパークリングワインを代表する生産者。このアッセンブルはピノ・ノワールとシャルドネ(年によってピノ・ムニエが入ることも)から造られるワイナリーの中でもフレッシュなスタイル。18か月間の熟成でトースト感で繊細な風味ときめ細かい泡で優雅な気分に。もちろんお正月に手作りおせち料理と合わせて飲んだのは言うまでもありません。
ニュージーランドは1人当たりの消費量は多いものの日本で売られているワインの種類からすると選択肢は多くはありませんが、だからこそ色んな品種を楽しんで自分の好みを見つけることが出来るのだと思います。今回は勝手な好みから赤ワインのご紹介はしませんでしたが、機会があれば赤ワインもご紹介出来たらと思います。ニュージーランドはもちろんソーヴィニヨン・ブランやピノ・ノワールもクオリティが高く美味しいのですが、その他にも興味深い品種が色々とあるのでこれを機にそれら以外のニュージーランドワインに出会うことがあれば是非試してみて下さいね。